冬場の水槽省エネ対策

 冬場は水槽のヒーター点火時間が長くなり電気を喰う。冬場の電気代にびっくりした方もいると思う。ヒータが頻繁にON/OFFを繰り返すと水温が不安定になり、魚が体調を崩す原因になることも。そこで今回は、水槽の保温を検討してみた。

 

冬場の保温

 外部濾過装置にタオルを巻いて保温した様子保温は鑑賞の妨げにならない形が望ましい。具体的には、水槽の上面、底面、背面、外部濾過器とその配管部分が保温の対象になる。

 上面についてはガラスのフタをぴっちりはめて、蛍光灯を乗せることで蛍光灯が断熱壁になる。蓋の切欠きから熱と水分が逃げやすいので、薄い透明プラスチックの板を使って切欠きを塞ぐ。
 外部濾過器は写真のようにタオルを巻くだけでも効果がある。何を使うにせよ、「動かない」空気層が断熱に働く。

 

 

 底面と背面については上の写真のような断熱板を使う。写真の板はホームセンターで入手した断熱材スタイロフォーム。発泡ポリスチレンだが、多孔質で丈夫なものなら何でもOKだ。これをカッターで切って使う。背面に設置する断熱材にはバックスクリーンを接着剤で貼り付けてしまうとよい。

水槽保温に使う断熱資材

 

 

温度管理

 年がら年中一定温度ではなく、水温に季節感を持たせる。外気温が低いときは、それに合わせて水温も低めにすることで省エネになる。魚の体調も、少しずつ温度を下げて慣らすようにすれば問題ない。最終的に奨励飼育温度の下限まで落とす。

 温度に関係したトラブルの多くは、水温そのものではなく「水温の変動」に起因することが多い。これを防ぐためには温調精度が高い電子サーモの導入が不可欠だ。サーモ付き固定温度ヒータ一や安物のサーモは温調精度が悪く(ヒステリシスが大きく)、デリケートな魚の飼育に適さない。

 

照明時間の変更

 照明の昼夜反転法が有効だ。照明でガラス面を加温することにより、保温対策がしずらい水槽上面の熱伝達率を小さくすることができる。これを気温の下がる夜に実施することで保温効果が大幅にアップする。ヒーターの寿命も延び、電気代の節約にもなる一石二鳥の方法だ。

 

<参考購入先>
水槽用サーモヒーター 温度設定精度は水温の安定化に重要です。±1℃以下のものを選んでください
スタイロフォーム 断熱材
はがせる両面テープ 断熱材の固定に使う両面手テープ。
アクアクロック デュアルタイマー 照明の昼夜反転に便利なタイマーです。