いつまで続くの?~ダイエットの失敗

 若い頃はどんなに飲み食いしても太らなかった。しかし30を過ぎると、ちょっとした油断でお腹に脂肪が付く。若い頃履いていたズボンがきつくなってくると、ダイエットの文字が頭をよぎる。

 

肥満の理屈

 太る痩せるは、食事と運動のエネルギー収支で説明できる。例えば、食事によって摂取するエネルギーを Ei、運動や代謝などで消費されるエネルギーを Eo とすると、エネルギー収支Qは次のようになる。

 Q = Ei – Eo

 Qが1日のエネルギー収支とすると、Qの長期的な平均値がプラスであれば太っていき、マイナスであれば痩せていくもの。歳を取ると太るのは、代謝(Eo)が減って気づかないうちにQがプラスになった結果だ。

 

ダイエットプログラム、ダイエット食品の作用

 世の中、いろんなダイエットプログラムやダイエット食品があるが、これらは消費エネルギーEoを増やすか、摂取エネルギーEiを減らすかの、いずれかに分けられる※1

 ダイエットを目的に企画された特別な商品を利用しなくても、Qのバランスに気を付けて生活していれば自然に痩せることができるはず。
 自分の体型は、Qの自己管理で維持すべきで、ダイエットプログラムやダイエット食品に頼るのは好ましくない。

※1:たとえば、ほとんどのダイエット食品や飲料は、Eiを減らすもの。ダイエットに効く特別な薬効成分があるわけではない。
 腸に作用する薬類は、腸の栄養吸収を妨げるか、吸収の効率を悪くすることでEiを減らすもの。
 運動を伴う「ダイエットプログラム」は代謝を良くするか、脂肪をく燃焼させるなど、Eoを増やすものが多いようだ

 

痩せるのは自己管理がポイント

 痩せたいのであればQが定常的にマイナスになる生活を続ければいい。Qは食事と運動量のバランスで決まるので、食を減らしたくない人は運動を増やし、運動したくない人は、食を減らせばよい。

 この成果は長期平均で決まるため、1日の暴飲暴食はほとんど影響しない。飲み会の機会などに特別な遠慮は必要ない。
 ダイエットを目的にスポーツジムやスイミングスクールに通ってEoを減らしても、食事(Ei)が増えては何にもならない。無意味なことを続けることがないよう、注意したい。

 

ダイエットをすればお金が貯まる

 ダイエットを始めると食費が減るので、その分お金が貯まるのが普通。ところが世の中は逆で、ダイエットを始めようとすると、何かと金がかかる※2

 ダイエットのために企画された商品を使えば痩せると思い込んで、タダ同然の低カロリー食品や、ダイエットグッズ※3に何万円~何十万円もつぎ込む人が後を絶たない。
 エネルギー収支の理屈を理解していれば、ワケのわからない食品やグッズに振り回されることはないはずだ。

※2:ダイエット食品の多くは総じて高価だ。原価の安い低カロリー食品を巧みに広告宣伝して原価の5~10倍の値段で売る。医学博士のお墨付きも注意。
 この手のダイエット食品は沢山のオマケが付いてお買い得に見える仕組みになっている。そんな商売が成り立つのは、原価がとんでもなく安いことの裏返しであることを見抜いてほしい。

※3:たとえば腕や腰に巻くと痩せると称する「矯正下着」が信じられない高価格で売られている。これを体の一部に付けると確かに細くなる。しかしそれは、長い時間をかけて水分が移動しただけ。「痩せた」わけではない。

 

 空腹はこの世で最も辛い苦しみの一つ

 Qをマイナスに管理すれば空腹を伴う。第二次大戦中、ガダルカナル島で極限状態を体験した人が、この世で空腹ほど苦しいのはないと語っていた[最悪の戦場に奇蹟はなかった 高崎伝著]。空腹はそほどつらいものだと認識したい。ダイエットがうまくいかない、失敗しやすい本質は、この世で最も辛い「空腹」の苦しみを伴うからに違いない。

 

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