日本市場の特異性

 多くの消費者は自分の頭で物事を考えない。メディアの情報を単純に信じ、単に噂や流行に流されて生きている。いったんマイナスイオンがいいとなれば、一斉にそれを求め、カイワレや牛肉が危ないとなると、一斉にそれを避けるといった具合だ(これを、同調行動の原理というらしい)

 

 その市場心理は非常に強力で、いったん動き出した流れは変わらず、強力なバイアスがかかってますます増幅されていく。それは、多くの人が、「皆がそうしているものに従うのが、正しいだろう」というスタンスで、世間の流れに従っているからだ(これを、バンドワゴン効果というらしい)。

 この性質は商売に巧みに利用されている。また、この効果によって生まれた需要や期待のことを、最近は「バブル」と表現されることがある。

 

 ブームは、加熱するほど、冷めるのも早い。飽きてきた頃になにか新しいものを業者が考え出すと、過去のブームのことなどすっかり忘れて一斉に飛びつく。ブームや流行の火付けは、いつも業者であり、消費者は踊らされるだけ。

 こういう商売が成立するのは、業者のせいというより、消費者の意識の問題かもしれない。一人ひとりが自分の頭で物事を考えるようになれば、業者も個人のニーズに訴える誠実な商品戦略に切り替えてくるはずだ。私は、そんな世の中になることを願っている。

 

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