ツヤ出し保護剤の選び方~ツヤ出し保護剤はツヤ出し劣化剤か

 R23スカイラインを所有していた頃、シリコンを乳化させた白いツヤ出し保護剤なるものをゴムやプラスチックのほとんどの部分に多用していた。これら保護剤の能書きには、素材に浸透し、紫外線、オゾンなどから保護するとある。

 しかし、この保護剤を塗った部分に白い瘢痕が出現したり、保護剤が染み込んだ部分がはがれてクレータが発生する現象を体験している。少なくとも、こういったケミカルを使って、使わない場合より劣化が明らかに少なくなったという経験はない。

 

艶出し保護材は強力な洗剤

 タイヤショップでタイヤを交換すると艶出し保護材を塗って綺麗に仕上げてくれる。

 タイヤやゴム部品には劣化を防ぐワックスや老化防止剤が配合されており、タイヤの場合はワックスが適度ににじみ出して保護する仕組みになっている。そこへツヤだし保護剤を塗ると、もともとゴムに配合されているこれらの保護成分を取り去ってしまう。これは乳化剤(界面活性剤)が含まれる為だ。

 ツヤだし保護剤が洗剤であることは、ガラスや指にワックスを塗って、ツヤだし保護剤を塗ることで容易に確認できる。同様の理屈により、カーシャンプーをタイヤに塗ってゴシゴシ擦るのは、タイヤを痛め、劣化を早めることがわかる。

 タイヤは汚れたまま何もしないか、洗う場合は洗剤を付けず「水洗い」するのが正解だ。

 

洗剤を塗ったまま乾燥放置するのと同じ

 プラスチックやゴムに白い瘢痕ができるのはなぜだろう。シリコンオイルはプラスチックに対してはほぼ無害だが、ゴムに対しては多少の影響がある。界面活性剤や紫外線によって酸化や加水分解等の劣化が急速に進行しているのかもしれない。

 あるいは、界面活性剤そのものが表面を痛めているのかもしれない。例えば、カーシャンプーの主成分も界面活性剤だが、普通、カーシャンプーをクルマに塗ったあと水洗いせず放置するような人はいない。しかし、ツヤ出し保護剤は、これをやってしまうのである。

 

艶出し保護材はアルカリ性

 ツヤ出し保護剤に含まれる界面活性剤が中性だったら影響は少ないかもしれない。そこで、この手の有名なある商品のPHを測定したところ、8.6(アルカリ性)だった。

 

艶出し保護材の保護材(シリコン)は一雨で消えてなくなる

 ツヤ出し保護剤をタイヤに塗ると、ゴムに元々配合されている保護剤を洗い流した後にシリコンの油膜が出来る。タイヤにツヤが出て一見綺麗に見えるが、問題は、このシリコンの油膜が、最初の保護剤に代わって、十分な保護機能を発揮するだろうか。

 オイルの保護効果は水を「水滴」にするくらい。紫外線はほぼ素通りするし、水や酸素、オゾンは油に溶けてゴムに到達してしまう。
 一雨降ればシリコンオイルの油膜など簡単に剥がれてしまう。タイヤの保護剤をシリコンの皮膜に置き換えるのは、適当とはいえない。

 

艶出し保護材は電動髭剃りの洗浄に最適

 既に買ってしまったシリコン系ツヤ出し保護剤はどうしたらよいのか?

 我が家では水洗い可能な電動ヒゲ剃りの洗浄に使っている。汚れは良く落ちるうえ、微量のシリコンが残留して潤滑油の役目を果たすのですこぶる具合がよい。
 食器等の洗剤としては使えないので注意してほしい。どんな用途に使うにしても、最後に十分水ですすぎ洗いすることを忘れないでほしい。

 

<参考購入先>
艶出し保護剤

<関連記事>
屋外でプラスチックを100年もたせる
自然塗料によるカーコート こちらもご参考ください