試乗記~トヨタ セルシオ(H5年式)

乗車日:2002/8/5、走行10万キロ以上

このリポートは約3時間程度乗せてもらった印象。

ボディ・内装 

 フロントはベンツ、リアはBMWという情けないデザイン。しかし高級車にふさわしいボリウムや押し出し感は備わっている。


 セルシオは塗装がいいはず。さすがに9年目になると擦り傷が目立ち日焼けもしている。

 内装は最高級車にふさわしい内容、作り。それが細かい部分にまで徹底している。

 ドアの閉まり音にはそれなりの重厚感がある。補強が徹底しているのか、ドアそのものが非常に重く開閉がややしんどい。

 フロント、リアシート共に特に広いというわけではなく、トランクルームも程々の容積。この点で比較してしまうと最近のミニバンのほうがよほど広く、実用的といえる。
 高級車というのはもともとそんなもの。同じお金を出すなら、人や荷物がたくさん載れた方がおトク、考えるものではない。

 エアコンの空調はHI,MID,LOとあるが、MIDの騒音は通常の乗用車のLOと同程度。

 ドアを閉めるとルームランプは徐々に光量を落としていく仕組み。光量の落ち方が階段的で違和感がある。

 

走り

 高い静粛性を誇るセルシオだが、通常の速度域の騒音はロードノイズに支配される。あとは加速時とアイドリング時にエンジン音が若干聞こえる程度。風切り音は全く聞こえない。

 スペック上はどのクルマよりも静かなはずだが、ロードノイズが目立つ関係からか、聴感上はそれほど静かな印象はない。衣服の衣擦れ音が結構聞こえることからすると、レベル的にはかなり静かなことが伺える。

 エンジン音はアイドリング時が最もうるさく、こもり音に近いドロロロという音が室内に入ってくる。この点は、ストレート6のほうが静かに聞こえる。

 

総合

 高いクオリテイと静粛性を備えるセルシオは、高級車の魅力にあふれる。実際購入を考えるユーザーは、これだけのお金を出して買う車に、ベンツに酷似したフロントマスクが付いていることについてどう感じるだろう。

 このクルマが買えるユーザーは、それなりのお金持ち、地位の持ち主。それに見合う価値観も備えていることを期待したいのだが。

 単に「高価」な品を所有することをステイタスに思う人は、フロントマスクが何かのコピーであっても、問題にしないだろう。

 ある程度の価値観を持つ人から見れば、どんなに性能・中身が良かろうが、セルシオはベンツのコピー商品でしかない。購入の候補に入ることもないだろう。

 どこかの評論家が言うように、セルシオがコピーである限り、高級車として世界に認められることはなさそうだ。

 

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