あなたの知らない自動車用アルミパーツの落とし穴

 自動車アフターパーツの市場でアルミがもてはやされている。アルミの「軽い」特性が好まれているようだ。
 アルミは鉄鋼材料に対し熱膨張率2倍で、ヤング率(≒剛性)が1/3しかない。アルミ部品を鉄鋼材料と締結して使うと、この物性の違いが様々なトラブルを生む。

 

 アルミを使ってよく起こる問題の一つに、ボルトの緩みがある。アルミの部品を鉄鋼ボルトで締結したところに熱が加わると、アルミが膨張してボルトの座面が陥没し、熱が引くとそこが隙間になるためだ。アルミパーツが走行中緩まないようにボルト締めするのは、本来とても難しいことだ。

 

 アルミは軽いという特徴を利用した様々なアフターパーツが市販されているが、ボディ全体をアルミにするならいざ知らず、ボンネットやサスペンションの一部、ホイールナットをアルミにしたところで、なんのメリットも無い。運動性能や燃費に対する効果は、限りなくゼロだ。

 

 ほとんどのアルミ製アフターパーツがドレスアップメインのアクセサリに過ぎない。

 写真はロードスターに付けたマツダスピードのアルミ製タワーバー。テンション調整機構もなく、本来の目的である剛性アップは期待できない。

 

 

 ホイールナットなどの重要な締結部品にアルミを使うのはやめた方がよい。ホイールナットは適正な締め付けトルクの管理ができて初めて安全に利用できるパーツであって、カーショップでポン付けして終わりというわけにはいかない。トルクレンチ無しに脱着するなど考えられない代物だ。

 それに、ホイールナットは回転軸に近いため、アルミに変えたところで慣性モーメントの低減にならない。これも結局、ドレスアップを目的としたアイテムにすぎない。

 

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