試乗記~トヨタ ヴィッツ(MC後、1.3L CVT)

試乗日:2004/11/1

ボディ・内装
 MC後のインテリアは質感が若干向上しライバルに比べアドバンテージを持つようになった。エクステリアのデザインは素晴らしく、未だに色あせない。ただセダン版のプラッツはベンツのコピー商品に成り下がり、デザイン的なオリジナリティは消滅してしまった。 今までの例からすると、トヨタ車はどこかを良くしたら、その分別のところを手抜きして原価をトントンにしているのが通例だ。今回も目に見えないところや、一般ユーザーがわからないようなところを少しずつコストダウンしている。たとえばワイパーを駆動したときリレーの音がカチカチと聞こえ、ステアリングフィールもセンター付近に不自然さがみられるようになった。
 純正のCD&MDコンボはラウドネスがよく効いた聞きやすい音質に仕上げられており、このあたりは従来では考えられないくらいレベルアップしている。
走り
 試乗車はCVTであり日産車のものよりタイムラグが少なくATから乗り換えても違和感があまりない。このクラスのクルマにCVTが乗るのは、CVTの製造原価が安いためである。
サスの動きが改良され、突き上げに対する緩衝が向上して乗り心地もレベルアップしている。特に、車体が水平のままスーッと前に進むようなフラットな乗り味は、高級車の感覚に近い。
MCによって1.3Lが追加された。1.0Lの軽自動車的なフィールはなく、1.5Lに匹敵する質感を備えており、しかも燃費が良いという、最もバランスのとれたものになっている。低速トルクが太く軽い車重とあいまってキビキビ走り、高速以外では1.3Lの非力さを感じることはないだろう。
総合
 もともと完成度の高いクルマであり、すべてが限られたコストの中でバランスよく仕上がっている。ライバルのマーチは、外観にコストをかけすぎて内装がクラス最上にチープである。
 ヴィッツ/プラッツの中では若々しいデザインからハッチバックのヴィッツが人気だが、限られたスペースの中で後席のスペースを確保しているためトランクスペースがかなり犠牲になっている。これはセダンのプラッツを選べば解消するが、プラッツはMCによってベンツのコピー商品になってしまった※。
 ※プラッツはヴィッツのセダン版なのだから、デザインを変えるなら、よりヴィッツに近づけるべきであった。ところが、こともあろうにベンツに似せてしまった。ベンツに似せれば、少しは売れると考えたのだろうか。いずれにしてもこの安直なデザイン変更によって、プラッツはヴィッツのセダン版という立場を無くし、かといってカローラとの区別が曖昧という、中途半端なワケのわからないクルマになってしまった。

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