アンプの価値は何で決まるか

 プリアンプの価値はボリウムの性能・品質で決まる。

 ボリウムは、絞りきった状態から中音量までの回転域において、音量の変化がなめらかで、左右の抵抗値(音量)が同一になっている(ギャングエラーが小さい)ことが大切だ。

 

 

ボリウムの精度をチェックする簡単な方法

 左右の音を聞き比べながらボリウムを絞っていって、音がリニアに小さくなっていくか(ストンと消えてしまうことがないか)を調べる。
 左右の音量が同じまま小さくなっていき、同時に消えるのが理想だが、耳をスピーカにくっつけた状態で、この条件を満足するアナログアンプはほとんどない。スピーカーと耳の距離は0.5m程度離すべきだ。

 アンプにとってボリウムの精度はとても重要なはずなのに、テストした記事を見かけない。オーディオ雑誌に見るレビューは評論家の主観ばかり目立つ。

(補足)
 ボリウムの改善に取り組んだ事例にビクターのGmボリューム(1983)[1]があった。2000年代になってアキュフェーズがAAVA方式ボリューム・コントロールを生み出している。

 

バランスコントロールの課題

 バランスコントロールは本来、左右の音圧の微調整に通うものだが、センターから少し回すと大幅に変わってしまい、使い物にならないものが多い。

 それと、左右の音圧差をバランスコントロールで補正しても、ボリウムの位置によって音圧の差が変わってしまう場合が多い。
 これは、左右バランス差がボリウムのギャングエラーで起きている為。ギャングエラーはボリウムの位置によって変わるから、調整のしようがない。そのため、バランスコントロールが付いていても常にセンターで使っている人が多いと思う。

 

パワーアンプの価値は重さに比例するか

 電源部で最も重い部品に「トランス」がある。なので、

重量が重い=電源部がしっかり作られている

という関係が、ある程度成り立っていた。

 ところが、とある評論家がアンプを秤に乗せ、重さを測りだしてから、メーカーが重量の「水増し」をやりだした。
 ボリウムノブやシャーシ、天板、フロントパネル、ヒートシンクなどが無意味に重くなり、単純に重量だけで電源部の作りを判断できなくなっている。

 また、「アンプは重いほど良い」として、コンクリートブロックや鉛のインゴットを天板に乗せる人が出始めた。重しを目的にアンプの天板にモノを載せてもあまり意味ないばかりか、放熱に問題が出るので注意したい。

 

パワーアンプは「振動源」

 スタジオモニターでパワーアンプがスピーカーに内臓される例からわかるように、パワーアンプが振動しても音に影響しない。
 パワーアンプには「電源トランス」という騒音振動源がある。アンプの課題は、電源トランスからの騒音(うなり音)と、振動絶縁が重要になる。

 ローコストのアンプではこの対策が不十分で、音楽を聴く以前に、トランスのうなり音が気になることがある。

 アンプが発する騒音振動は重要なはずなのに、これを測定し比較した記事を見かけない。

 

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<参考文献>
1.ビクターA-X1000 (1984)