スポーツカーにはハイグリップタイヤが適当か~その2

私はこれまで様々なタイヤを履いてきたが、結局のところ、スポーツカーに乗っていても、サーキットで走ることがないのであれば、ベーシックグレードの安い物で十分という結論に至った。その理由は次の通りだ。

  1. 扁平率やグリップの高いタイヤは、足回りへの負担が大きい。(クルマが早くヤレる)
  2. 公道では、スポーツタイヤの性能を発揮できない。
  3. スポーツタイヤは短命で、ベーシックタイヤとすぐに性能が逆転してしまう。
  4. グリップが高いタイヤほどロスが大きくて馬力を喰われる。
  5. プレミアムタイヤの寿命は、ベーシックタイヤと変わらない。
  6. プレミアムタイヤとベーシックタイヤとの、体感的な差は、とても小さい。

1について、扁平率やグリップが高いことは、足回りやボディにかかる反力も大きいことを意味する。タイヤは消耗品であるが、クルマはそうではない。クルマを長持ちさせようと思ったら、出来るだけグリップの弱いタイヤをセレクトするのが正解である。

2について、スポーツカーを買った人がスポーツタイヤを選ぶのは、

「スポーツカーは、スポーツタイヤを履かないと性能を発揮できない」
「スポーツカーにはスポーツタイヤを履かなければならない」

というように、単純に考えてしまう人が多いからだろう。しかし公道はタイムを競う場ではない。前のクルマの続いて走るのが普通だ。

3について、タイヤのグリップは、経時変化が大きい。いくらグリップの高い商品を買っても、その性能が発揮される期間は短かく、すぐにベーシックタイヤと性能が逆転してしまう。ベーシックタイヤの初期グリップは高くないが、長期間安定するのがポイントだ。

4について、タイヤは、グリップが高いものほどころがり抵抗も大きく、駆動ロスが増え、馬力が食われることを意味する。スポーツタイヤとエコタイヤでは、ころがり抵抗係数が2割以上違う場合があり、これはエンジントルクの1割以上のロスに相当する※。高いグリップが求められるのは、それが性能として要なケース、たとえばサーキットでタイムを競う場合だ。

5について、ゴム自身の劣化による寿命は4~5年であり、プレミアムタイヤが特別長持ちするわけではない。高価なタイヤを買って溝が残っていても、4~5年で強制交換となる。劣化の原因は紫外線やオゾン、水分などである。

6について、私はレグノを履いたことがあるが、正直、ベーシックグレードの差は微妙だ。最初は良いと感じても慣れてしまえば一緒である。タイヤの性能は、空気圧に大きく左右されるから、この影響を差し引いてみないと、本当の差は見えてこない。

プレミアムタイヤのメリットについて、雨天時の高速走行の安定性を挙げる人がいるかもしれない。しかし、高速道路の雨天時は、スピードを控えて安全運転するのが普通だ。それに、自分に対してそんな状況が年に何回起こりうるか考えてもらいたい。4WDについても、これと同じようなセールストークを聞いたことがある。4WDも降雪地域以外ではほとんどにおいて無駄なシステムだ。

※車重1400kg、ころがり抵抗係数0.04、タイヤ径640mmと仮定すると、ころがり抵抗係数が2割違った場合の損失トルクは、0.2*0.04*1400*9.8*0.64/2=35Nmになる。

 

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