洗濯用の石けん洗剤の選び方

 日常使う調味料や、油汚れを想定して石けん洗剤の汚れ落ちのテストをしてみた。木綿の布にしょうゆ、ソース、ケチャップ、サラダ油の染みを作ってよく乾燥させたものを洗濯物(家族3人分)と一緒に放り込んで洗った。

 

 洗濯機はナショナルのNA-F700Pを使って「かくはん洗い」で使用、水量は50Lとし、洗剤の投入量は容器に記載の目安値をそのまま用いた。結果は次の通り。

各種洗剤の洗浄力テスト

項目 粉石けん
そよ風、洗濯用)
液体石けん
arau
液体複合石けん
ミヨシ
粉石けん
スノール
投入量 1.2g/L 1.67ml/L 1.33ml/L 1.18g/L
汚落ち
泡立ち ×
洗浄水のPH 9.0 7.2 8.3 8.8
仕上がり臭 弱い香料臭 弱いラベンダー臭 やや強い香料臭 弱い石けん臭
パッチテスト    
写真 No.1 No.2 No.3 No.4

水道水 24℃、PH=6.0、GH=2

汚れ試験片の染みは、下から上に向かって、しょうゆ、ソース、ケチャップ、サラダ油である。 これを24時間以上乾燥後、洗濯した結果が下の写真。

sekken3

 夏場で水温が高いということもあってか、今回のテストでは汚れ落ちに関してはどれも大差ない結果となった。大きな違いはPHと泡立ちだけ。

 洗浄力の評価はJISで決められているが、実際は様々な要因が絡むため評価するのは難しい。理屈上、石けんの洗浄力は成分の濃度とPHの高さで決まる。

 そよ風のPHが高いのは、洗濯用途に必要な助剤(炭酸ナトリウム)が配合されている為と考えられる。無添加石けんは助剤が全く配合されておらず、複合石けんは配合されていても少量のようだ。

 スノールのPHはそよ風についで高い。これは純石けん分が99%と多く(そよ風では70%) 助剤がない分を純度で補った結果と考えられる。arau のPHは低いので、デリケートな衣類の仕上げに向く。

 石けんの泡立ちは表面張力に比例し多いほど良いとされるが、合成洗剤ではあまり関係しないので一概に比較はできない。

 仕上りの香りについては好みもある。石けんで洗濯すると、まるで柔軟剤を入れたかのようにふんわり仕上がる。最初は石けん信者の過大評価と思っていたが、実際に洗濯した衣類の仕上がりは意外によい。保温力が上がって暖かく感じる。

 

テストのまとめ

 洗剤別に所感をまとめた結果は以下の通り。カッコ中の数字はランニングコスト。水50Lに対して上記表の投入量から算出した。

そよ風(23円/回)
 洗濯用の助剤が配合されており性能、コストのバランスに優れる。水温が17℃を下回ると溶けないので使える季節が限定される。身体用途には不適。

arau(29円/回)
 PHが低いため汚れ物の変動に弱い。普段の洗濯用途には不足だが、デリケートな衣類の仕上げ、身体用途に向く(下記参照)。助剤(炭酸ナトリウム)を追加して使えば洗濯用途も可能。

複合石けん(ミヨシ)(21円/回)
 石けん成分以外の界面活性剤(脂肪酸アルカノールアミド)を含むことで、液体石けんの欠点を補完。身体用途には不適。

スノール(42円/回)
 高純度の無添加粉石けん。夏場でも水に溶けにくく、ランニングコストも高い。粉石けんは洗濯用用途に不向きである(石けんカスが蓄積してカビの原因になる)。

 

結局何が一番か

 粉の溶ける夏場は「そよ風」を使い、そよ風が溶けない時期はミヨシの複合石けんを使うのが良さそう。無添加にこだわるとスノールにいくが、使い勝手やランニングコストをカバーするほどの価値は見いだせない。

 無添加石けんは用途別にたくさんの商品があるが、中身は一緒。最初の1本が空になったら大容量のタンク(下記)で補充していけばよい。

 

肌への適合を調べる「パッチテスト」の方法

 新しい洗剤を使う場合は、事前にパッチテストをお勧めしたい。

 パッチテストの方法はいろいろだが、腕の内側など(皮膚が薄く刺激に敏感なところ)に濃度の濃い試験液を塗って乾燥させ、24時間そのままにして湿疹やかゆみ、腫れ、水泡等の異常が起きるかどうかを見る。

 皮膚の異常は塗った場所で起こるとは限らない。界面活性剤は皮膚を浸透して血液に入るので、別のところに発症する場合が多い。

 上記表のパッチテストは私自身を対象にテストした結果。自分の肌で問題なければ、次に家族全員で同じテストをする。全員問題なければ安心だ。

 

<参考購入先>
液体せっけんそよ風 1200ml 洗濯用石けんはこれ。純石けんは汚れ落ちに問題があり使えない。
台所用せっけん 液体タイプ 300ml 1本目が空になったら下の大容量商品で補充していく。
無添加衣類のせっけん 5000ml お買い得な大容量タンク。補充用に。
せっけん専用リンス 中身は単なるクエン酸水なので1本目が空になったらクエン酸水を補充していく。濃度は味見であわせられる。
スノール紙袋 1kg

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