ついに解明!電気炊飯器のご飯がまずい本当の理由

 それは全くの偶然だった・・電気炊飯で炊いたご飯がまずい、本当の理由を発見したのでご紹介する。これを知れば、味の不満を理由に炊飯器を買い換えることが無くなるかもしれない。

 

「蒸らし」工程が味と香りを台無しにしていた

 子供に食事の準備を任せたときだった。炊きあがり予約時間の30分前に炊飯器を空けしまい、配膳してしまったのだ。このご飯を食べてみて驚いた。

 お米の香りがふわっと漂う。いつもとまるで違う。美味しい。これは以前実験したガスの味にかなり近い。

 電気炊飯器の炊飯は、炊きあがり予約時間の30分前には大方完成している。その後は「蒸らし」と称する工程をやるが、どうやらその温度と時間に問題があるようだ。

 

 17:30の予約で炊いている炊飯器の蓋を30分前ににあけてみた様子。既に炊きあがっていて、オネバがお米を覆いツヤツヤ。お米のいい香りが漂う。

 ふたを閉め、17:30終了ブザーが鳴ってから蓋をあけると、いつもの香り、いつもの味。お米の香りなんかしない。ご飯がパサパサしていて微妙に臭い。17:00の状態から明らかに「劣化」している。

 

 電気炊飯器は、炊きあがり予約時間の30分前には蒸気がほぼ出なくなる。そこから高温の長時間蒸らしが始まり、味と香りが台無しになったところで終了ブザーが鳴る仕組み。この蒸らし工程が、電気炊飯器がまずいと言われる本当の理由に違いない。

 

 実際は、炊きあがり予約時間の30分前は炊飯が終わった直後なので少し芯がある。何回も試した結果、炊きあがり予約時間の30分前に[取消]ボタンを押して電気を切り、そのまま5分〜10分蒸らして配膳する形がベストだった。10分以上過ぎると、香りが悪くなってくる。

 30分前という時間は炊飯器によって違うかもしれない。蒸らしに以降して良い正確なサインは、手動で炊く場合と同じように、蒸気で解る。すなわち、蒸気がほとんど出なくなったら、電気を止めて蒸らしに入ってよいサインだ。

 思い出してみると、炊飯器を買った直後はこれほどの劣化は無かったように思う。もう一つ、まだ何か解明できていないことがあるようだが、初期性能はもう関係ない。放っておく。

 

 

ガスの味も解明

 ガス炊飯の味の秘密は、標準より多い水加減の違いによる、と以前ご紹介した[1]。つまり、たっぷりの水と強い火力を使うことで①デンプンがよく糊化する②水が良く対流して均一に炊けるという作用が生じる。だから、美味しく炊けるのではないか、という理屈だった。

 これを確認するため、ガス炊飯器 RR-035VKT2(リンナイ、3合炊き)を購入してみた(炊飯器の場合、大は小を兼ねないので、本当に必要な容量のものを購入するのがポイント)。

 炊飯器本体は円筒で小さく、IHの五合炊きと比べると奥行きが無いのでとてもコンパクトに見える。早速、0.5合を洗米して付属の釜で0.5合の水量を計ってみると、約200cc、1合の場合は300ccであり、以前ご紹介したガスの水加減とぴったり一致した。

 炊きあがりは、まさにガスの味。洗米の仕方や、お米の銘柄による味の違いも表れる。

 

suihan5 ガス炊飯器(リンナイこがまる RR-035VKT2)を使った炊きあがりの様子。カニ穴と呼ばれる穴が均一に見られ、お米も立って、素晴らしい炊きあがり。

 釜は単なるアルミ鋳造品、内底は平坦で何の変哲もない。吹きこぼれ防止の上蓋はペラペラのアルミ板で、加熱装置もない。
 このあたりで見られる電気炊飯器の小細工は、炊きあがりや味に何の関係もないことをこの炊飯器が証明している。

 

 

 この炊飯器の水加減は、以前調査したリンナイ製ガスコンロの炊飯機能と同じ。同じメーカーだから同じということもありうる。そこで、ハーマンのガスコンロ(LW2239TC1DB ) も購入して、説明書を開いてみた。するとリンナイとほとんど同じ(ハーマンの方が約4%多め)だった。

 これにより、ガスはどの商品も標準(お米:水 = 1:1.2)より多めの水加減で炊いており、これがガスの味の秘密とみて間違いなさそうだ。

 

 

番外編:電気と土鍋の組み合わせは何者だ?

(2007/11/13 追加)

 炊飯は加熱開始から沸騰までの時間がとても重要で、ここに「10分」という決まり事がある[2]

 ガスを使った少量炊飯で10分稼ぐ方法は3つある。水加減を増やす方法(上記)、容器に熱伝導率の悪い材料を使う方法、冷蔵庫などであらかじめ冷やしておく方法だ。少量炊飯でわざわざ熱伝導率の悪い土鍋が使われるのは、沸騰時間10分を稼ぐための対策にすぎない。

 最近「土鍋」を使った炊飯器が登場した。これはいったい何だろう。

 土鍋の熱伝導が悪い性質を利用して水加減を増せば、ガスの味が再現できる。そういうモノだと思って空気袋を使い土鍋の目盛りの位置を調べたところ、水加減は電気釜とまったく同じだった。

 火力を自由に絞れる電気に土鍋を組み合わせる理由がわからない。意味不明。

 これはおそらく、差別化のネタに困ったメーカーが苦し紛れに生み出したものだろう。料亭で出てくる土鍋の「イメージ」に訴えたイメージ商品に過ぎないと、私は見ている。

 

<参考購入先>
2万円以下のIH炊飯器 このあたりから選べば十分。味になんの寄与もしないシカケにお金を出す必要はありません

<関連記事>
1.電気炊飯器のご飯がまずいのはなぜか
2.茶碗1杯(0.5合)の炊飯を極める
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