保険会社の手抜き修理を回避する方法

 保険によるクルマの修理は「元通り」が原則。ところが板金の場合、どこまでやれば元通りなのかが曖昧だ。保険を使ってオマカセの修理をすると、手抜きできる所はできる限り手を抜いて、最低限のことしかしない。素人が見てわかるような、修理の痕跡を残すのが通常だ。

 粗悪な塗料を使われことがある。特に、ソリッド系のカラーは手抜きがされやすい。数年後問題が出てきて、売るときに大きな「評価損」を被る。保険を使って板金に出すときは次の点について、自分で直接、修理する業者と打ち合わせすることが重要だ。

 

  1. 塗装は、品質の良い塗料を使ってきちんと焼き付け、ミガキがされるか?
  2. フェンダーなど一枚ごと交換する場合は、排水溝にかけてのボカシや下回りのチッピング塗装(アンダーコート)がキチンと元通り再現されるか?
  3. 塗装工程を、板の取付前後に分けてくれるか?(取付ボルトごと仕上げ塗装をするか)

※:メタリック塗装は手抜きがしずらい。私がソリッドを避けるのは、過去手抜きされた苦い経験があるためだ。

 

 ボディの凹みは出来るだけ交換せずに板金補修にした方がよい。これは評価損にも影響する重要なことだ。交換してしまうと、エンジンルームにかけてのボカシ塗装や、下回りのチッピング塗装は手抜きされる場合が多い。

 フェンダーの排水溝。外側と違う色でボルトと同時塗装されていることがわかる。フェンダーを交換すると外側と同じ色で塗られてしまい、ボルトだけ色が合わず目立ってしまう。

  もし板金補修ではなく交換になってしまう場合は、ボルトを付けてから左右同じ仕上がりになるようリクエストしよう。

 

 下回りのアンダーコート。ゴム系のチッピング塗装がされている。フェンダーを交換するとこれが省略されることが多い。

 これが無いとタイヤが巻き上げる砂埃等で塗装が削れ、錆びてしまう。

 

 

 自分のクルマを大事に思うなら、絶対に、修理業者や保険会社の「お任せ」はダメだ。修理代を保険会社が支払うのなら、事前に板金業者とよく打ち合わせしてから修理をお願いしよう。

 

 

 最後に、修理が終わってクルマを受け取るときの注意を書いておきたい。このとき、何も説明がなく「ここに印を押して」とハンコを要求されることが多い。

それを押したら最後である。

押した後で、「そんな大事な印とは知らなかった」と後悔する人がいる。その場で押さずに書類を持ち帰って、修理結果や保証内容が、納得できるものか、本当にこれでおしまいにしてよいのか、よく考えてから結論を出すべきだ。「自分が納得いくまでハンコは絶対に押さないぞ」そんな姿勢で臨みたい。

 

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