ヘッドホンの選び方~補足

こちらでヘッドホンの特性について述べたが、難しくてよくわからない、という意見が多いようだ。そこで、もう少し簡易な表を作ってみた。

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これは音響工学にある「受話器の原理」を参考にしている。しかし教科書に書いてあるのは基本原理だけであり、実際のものは様々な機構や工夫が取り入れられている。そこで、実物を購入して測定、分解しながら機能を一つ一つ調べあげ、まとめ上げたのが前回の記事だ。

ヘッドホンには多くの形式があり、音色の傾向も異なるが、理屈を知ったうえで機種選びをすれば、散財することなく好みの機種を早く見つけることができるだろう。
また、理屈がわかったうえで改造すれば、期待される結果を得やすく、無駄な試行錯誤をしなくて済むだろう。いくつかの例を示そう。

低域が強すぎる。音がこもる(密閉型の場合)
 ハウジングにポート穴がある場合は塞ぐ。分解してハウジング内部に詰め物をする(等価的な容積を減らす)
低音が出ない(オープンエアの場合)
 密閉度を高めて抵抗制動に近づける。高域の減衰と引き換えに低音が出るようになる。具体的にはパッドを潰して耳とドライバを近づける。パッドの密閉度を上げる(パッドを外して詰め物の量を増やす)。
低音が出ない。パッドを変えても改善しない(インナーイヤの場合)
 調圧穴の大きさを小さくする(調圧穴にテープを貼って針先で新しい穴を開ける)。パッドの密閉度を上げる(密閉度の高いパッドに交換する)。

 音質に評判のあるHD650は、完全なオープンでなく密閉度を少し高めて抵抗制動に近い形で駆動した物と考えられる。密閉型の高級機はパッドに密閉度のあまり高くない素材を使い、抵抗制動よりの特性にして高域共鳴機の依存度を減らしていると推測される。

 

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