Windows開発ツールの将来とDelphiからの脱却

私がWindowsのプログラミングを始めたのはおよそ10年前、Windows95が主流だった頃だった。開発言語はC++,VB,Delphiが選択肢としてあり、Delphiは他の2製品に対して明確な優位性を持っていた。

C++は敷居が高く、VBはDLLの配布が必要で、付属ライブラリを使った完成品の見た目もあまり良くなかった。そんな訳で私はDelphiを使っているわけだが、同じ考えでDelphiを選んだ人も多いと思う。Delphiの年間アップデート費用も、当初は2万円台だったから、多くのシェアウェア個人作者にとって、負担できただろう。

そから10年、様子が変わってきた。BolandのIDE事業が身売りされ(@ITニュース 2006/2/6)、アップデートやサポートの仕組みも変わってしまった。アップデート3万円、サポート料金が別途3万円で、最初に6万円払えば、次回のアップデートが無償になり、トータルで考えるとオトクですよ、というのだ。

この仕組みは企業向けのもので、個人作者には受け入れ難いように見える。delphiは毎年メジャーチェンジされるが、個人ユーザが毎回乗り換えるとは限らないのだ。Bolandは、シェアの底辺を支えていた数多くの個人作者を切り捨てた、とみられる。

さらに、マイクロソフトが開発言語の無償配布を開始したことで、現代では、「開発言語は無料が当たり前」の時代になった。これで、新規にDelphiを使う個人作者はいなくなり、今Delphi使っている人も、お金を払ってアップデートする理由はないと考えるだろう。

私も、そろそろDelphiに見切りを付ける時が来たようだ。

移植先の言語は、C++とC#が候補になっている。作り込めばC++に勝るものはない。それは、Cが最もアセンブリ言語に近いからだだろう。

 C++のコードは、アセンブリライクな構文が多い。知識とテク次第で美しいコードを書くことができるが、プログラミングおたくにならないよう注意したい。クライアントからみれば最終的なアプリが問題であって、プログラムは美しさよりメンテのしやすさのほうが重要だ。
 Z80Aの時代、私は「ZOVION」というオールマシン語のゲームソフトを作ってI/O誌に投稿した。これが私がアセンブラを使って作った最大のソフトだった。効率の良い描画を実現するため、アルフォス(ENIXコンテスト優勝者)というゲームソフトで使われた公開コードを参考にした。処理速度を最優先に書かれた美しいコードだった。

 

言語を選ぶ際、ネイティブなWindowsでいくか、.NETに移行するか、という部分も、大きな問題だ。C++にくらべるとC#のコードはわかりやすく、delphiとも類似する部分が多い。しかし、.NETに移行することが前提になり、パフォーマンスはC++より悪くなってしまう。
最近登場したC++/CLIはどうか。これはC++のわかりにくさをそのまま引きずっており、暗号を見ているように感じる。互換や柔軟性を重視するあまり、最もわかりにくい言語になってしまった感がある。
.NETの時代になっても、Dephiの優秀性は色あせない。将来性に目をつむれば今でも有力候補になるのは皮肉だ。

 

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