鉛筆削りとナイフ

私が小学生のころ、筆記用具といえば鉛筆だった。学校には手動の鉛筆削りがあって、先が丸くなったらこれを使い、ぐるぐる回して削っていた。先生が、いつもこう嘆いていたのを覚えている。

「最近の子供は、ナイフで鉛筆も削れない」「手先が不器用になった」

これを聞いて、試しにナイフで削ってみた覚えがある。木の部分は割合容易だが、芯の部分は硬度が違うので、ヘタに削ると芯が折れてしまう。やってみると、結構難しい。昔の子供は、これをみんな削っていたのだという。

 

「鉛筆削り」の仕上がりは六角錘もしくは円錐だが、折れにくくて、かつ細い部分を長く使える最適解が別にあるかもしれない。ナイフを使えば、鉛筆削りでは出来ない細工が可能だから、昔はいろんな工夫があったに違いない。

現代ではパソコンが文書入力の主流を占め、鉛筆はおろか、ペンそのものを利用する機会が激減した。そんな時代、ナイフで削った鉛筆を携帯していて、さっと取り出して使うのは、なかなか「カッコ良く」ないだろうか。ただ、この演出を学校以外の場所で実用化するには、解決しなければならない課題がいくつかある。

例えば、ビジネスシーンで鉛筆を使うには、そのままではダメだ。まず、先を保護する「鉛筆キャップ」がいる。それと、ポケットに固定するためのクリップも必用で、ここは金属製でなければならない(プラスチックの物はすぐに折れてしまう)。
そんなものがないか、探したところ、うってつけのものがあった。STAEDTLERのペンシルホルダーである※。
ホルダーが見つかったら、次は削りに使うナイフである。これは「肥後守」で決まりだろう。

※2013/7追記:Faber Castell社のパーフェクトペンシルも候補になる。

 

ナイフを調査していて気になった事があった。最近は「ナイフ」は危ないものとして敬遠されている実態だ。ナイフというと、「人を刺す道具」としか思い浮かばない人が多い(カッターナイフはいいらしい)。
昔は子供の時からナイフを扱い、その「便利さ」と「危険な部分」をよく知る機会があったように思う。

今の子供は、ナイフで鉛筆を削ること自体、知らないのではないか。ナイフで鉛筆を削るのには工夫がいる。チャレンジするだけで、いろんなことを学ぶはずである。子供に限らず、大人にも、鉛筆削りをきっかけに、工作や物作りの楽しさを学んで欲しいと思う。

<参考購入先>
ステッドラー ペンシルホルダー
パーフェクトペンシルUFO ブラック
肥後守 青紙割り込み 中
ハイユニ HB 1ダース 鉛筆はもちろんこれ。国産最高の一品。