ナイフによる鉛筆削り~その1

 今時、ナイフで削った鉛筆を携帯している人はどのくらいいるだろうか。ワープロが普及して、ペンを使う機会そのものが減っている。この少ない機会に、ナイフで削った鉛筆を使ってみてはどうだろう。人工的なペンに見慣れた今、手作りの味わいを持つペン先は見る人に斬新な印象を与えるだろう。

 ビジネスシーンに鉛筆を持ち込むには、鉛筆の問題点をカバーする補助器具が必要だ。少なくとも、先を保護する「鉛筆キャップ」と、ポケットに固定するための「クリップ」がいる。この条件を満足する商品の一つに、STAEDTLERのペンシルホルダーがある。
 これは単なるキャップではなくグリップと消しゴムが付いていて、まさに鉛筆にこだわる人のために作られたような商品だ。自己表現のアイテムとしても有効とみられるが、これを使う人を、周囲はどう思うだろうか。少なくとも、ロレックスの腕時計や高級万年筆よりは、嫌みがないのは確かだ。それに、ロレックスや万年筆はお金を出せば誰でも買えるが、ナイフを使って美しく鉛筆を削るには、一定レベルの技能・感性が要求されるから、誰でも持てるアイテムではない。これも、一種のステイタスといえようか。

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       STAEDTLERに新品の鉛筆を入れると長すぎるのであらかじめ2分割する。これは真ん中付近を芯が露出するまで削ってポキンと折れば無駄がない。

 鉛筆削りに使うナイフはカッターナイフでもいいが、「肥後守」がベストマッチする。桐箱入りの高級品※もあるが、実用品として見た場合5千円前後のもので十分だ。私が買ったのは「特別鍛造青紙本割込」である。肥後守を使って鉛筆を丁寧に削っていると、精神も研ぎ澄まされるかのうようだ。

※肥後守の高級品はそれほど高価ではないが、手入れが出来ないと結局ダメにしてしまう。少なくとも満足に研げるようになってから手にした方がよいだろう。

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       肥後守(下)、STAEDTLER+1/2に切った鉛筆(中)、STAEDTLER収納時(上)。肥後守は標準サイズ(刃渡り8cm)だが鉛筆を削るにはやや大きい。

 ただ最近ナイフは「危ない」ものとして敬遠され、持っているだけで誤解を招く恐れがある。良い道具を持っていても、人目に付かないようコソコソ作業するしかないところが残念だ。

<参考購入先>
ステッドラー ペンシルホルダー
パーフェクトペンシルUFO ブラック
肥後守 青紙割り込み 中
ハイユニ HB 1ダース 鉛筆はもちろんこれ。国産最高の一品。