24時間換気システムの設計の落とし穴2~個室が寒いのはなぜか

計画換気を実際に施工してみて気が付いたことを紹介しよう。

 

•気密の確保は難しい
 3種換気を設計どおり機能させるためには、建物側に高い気密性能が要求される。しかし、気密測定をしない一般の注文住宅では、なかなか気密を確保できないのが現実だ。
 気密を確保しずらい原因の多くは開口部にあるが、意外にも、窓(サッシ)が落とし穴になっている。窓のパッキンの収まりや、建付けの狂いによって隙間が出来てしまう。我が家の窓やサッシはトステム製だが、冬に総点検した結果、なんと半分のサッシで隙間を生じていた。

 引き違いサッシを使うと、レール部分の隙間が避けられないため高い気密性能は最初から期待できない。引き違いサッシには別の問題もある。左右の枠が湾曲して中央付近に隙間があいてしまうことだ。これは、建物を構成する木材のそりや伸縮が原因である。住宅の骨組みに無垢材を使うと、最初の1年でかなり狂うようだ。我が家では無垢のヒノキを使ったため中央部が5mm以上も湾曲してしまい、そこが大きな隙間になってしまった。
 建物の柱は無垢よりもEW(エンジニアリングウッド)の方が曲がりや反りが少ない。EWを使えばこのような問題はおきなかったかもしれない。

 

•個室を吸気にすると寒い
 我が家の寝室と個室は換気量を保障するため強制吸気にしたが、裏目に出て寒い結果になってしまった。そもそも、ホコリや湿気が多い寝室を「吸気」にするのは間違いだ。寝ている間LDKの空気は清浄になるので、寝室を排気にしても問題ないし、排気のほうが異臭など異常も感知しやすく安全。暖房の面でも有利である。
 寝室など静音が必要な場所の排気ファンは、パナソニックの湿度センサー付きが良い。強運転でも音が静かでシャッターも付いているので台風時にも安心である。

 

•3種は躯体内結露に強い
 建物側の気密が中途半端な状態で3種換気をやると、躯体内、胴ぶちの中を空気が通りコンセントや電灯の隙間などから空気が室内に入ってくる。暖かいしめった空気が躯体内に入っていかないため、躯体内結露が原理的に起こりにくいことに気がついた。これは、3種ならではの利点といえる。

 

 気密に関しては、やはり気密測定をきちんとやるビルダーを選ぶ必要がある。そんなビルダーでは、窓やサッシが決まっていてほとんど選択の余地は無い(FPの家など)。お好みの窓やサッシをポン付けするビルダーでは、気密など最初から期待できないのかもしれない。

 

 <参考購入先>
パイプファン/自動運転(湿度)常時換気付 【FY-08PFH8VD】
寝室や個室にお勧めのパイプファン。運転音が非常に静かで気にならない。我が家では個室を全部これに変えました
パイプファン一覧 いろいろ買ってみましたが故障しにくさ、音の静かさでパナソニック製が一番のお勧めです

<関連記事>
24時間換気システムの設計の落とし穴3【まとめ】
高気密・高断熱の落とし穴~24時間換気とサッシの隙間
24時間換気のエアフィルタをノーメンテナンスにする
24時間換気システムの設計の落とし穴