JBL S3100エッジ交換

ウレタンエッジは朽ち果てる運命にある。S3100のウーファには光を通さないカバを嵌めていたがとうとうダメになってしまった。こうなることは買うときに予想していたことだが現実に起こると残念である。

エッジ交換というと、最近ではそれ専門のショップがある。交換に使う材質は、ウレタン、ゴム、布、革など様々だ。布は粘弾性樹脂含浸、革はそのままか、樹脂含浸して使われる。これらの材質の違いは、ばね定数Kと減衰Cだけを考えればよい。ちなみに、

Kについては 布≒革<ウレタン<ゴム(厚みが同じ条件)
Cについては 布≒革>ウレタン>ゴム
耐久性は、屋内であれば  合成ゴム≒布≒革>>ウレタン と見てよい。

C、Kはエッジを押したときの反力や復元速度を調べることで誰でも比較できる。復元が遅いものほどCは大きい。エッジ共振を防ぐ意味でCは大きいほど良く、f0を下げるためにKは小さいほど良い。

元通りの音にこだわると「ウレタンに交換」するしかないが、エッジにウレタンが使われているのは「安い」からであって、必ずしも「良い」からではないことに注意して欲しい。

エッジ交換によって変わる可能性があるのは、支持系の非直線性歪、f0とQ0などである。交換後、f特を出してくるショップがあるが、ウーファで重要なのはf特ではなくf0とQ0が読み取れる「インピーダンス特性」である。一番の問題は「施工精度」に関係する非直線性歪だが、これを交換前後できちんと測定評価するショップは無いようだ。

次に、材質の違いを細かく見てみよう。

革エッジ
革をそのまま分割使用したものと、樹脂を含浸させて整形させたものがある。革はC,K共に理想的な素材だが形状が安定しない。そのため、何からの樹脂を含浸させて使われる。天然物は品質が安定しない。繋ぎ合わせたものは論外。樹脂含浸は不明なものが多く実績も少ない。色がオリジナルと大きく異なり見た目の印象が変わってしまうことが多い。
布エッジ
布をベースに粘弾性樹脂を含浸、もしくはこれに相当する素材を合わせて加熱成形したもの。特性、安定性ともに優れており、強度も高い。現在に至るまで広く使われている。
ゴムエッジ
ゴムといっても種類が豊富で、フッ素、シリコン、EPDMならまず問題ないが、それ以外のものだと耐久性に注意する必要がある。素材の性質上、Cがやや劣りゴム素材100%だと「ボンつく」結果になりがちである。「オリジナル」と称するゴムエッジで実績を重ねているショップがあるが、その中身はナイロンの芯材を合成ゴムでモールドしたもの。

最終的に私が選択したのは布エッジで、私はこれをBGMというショップに出した。出来栄えはまあまあ、特性は問題なしである。

egge1 左は布エッジに交換されたJBLS3100(ME150HS)。

このユニットのフランジにはザグリが掘ってあり、ボルトの頭がフランジの面まで埋まる。通常エッジ交換すると穴無しの仕上がりになるから、布エッジに貼換えたところへボルトをねじ込むと折角のエッジを巻き込んで破損してしまう(ウレタンなら問題ない)。後からエッジに穴あけするのは難しいので、ショップで穴あけしてもらうことが重要。似たような取付けのユニットを交換に出す場合は、この点をショップとよく相談して欲しい。

また、ショップが近所にある場合は一度訪問することをお勧めする。作業現場や商品の取扱を見ることで、信頼性をある程度判断できるからだ。

 

 

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