ミミズ生ゴミ処理4~ミミズ処理の結論

 以前バクテリアを利用したバイオ式の生ゴミ処理を試行した。その結果、維持管理が難しく処理物の始末に困るなどの課題があり一般家庭で運用するのは困難との結論を得た。次の手段として、ミミズを利用した生ゴミの処理について検討した。
 ミミズはバクテリアが苦手とする水気の多いもの(スイカ、メロン)、炭水化物(ご飯、うどん)、セルロース(ドリップペーパー、紙くず)について分解を得意とするため、バクテリア分解との相乗効果により高い処理効率が期待できると考えた。

 ミミズ処理には次のメリットがある。

  •  バイオ式が苦手とする炭水化物や水気の多いもの(スイカなど)を効率よく分解する。
  •  バイオ式でほとんど処理されない紙類(セルロース)を分解できる。
  •  紙類の投入によって分解に適した環境(C/N比)を維持しやすい。
  •  小型の容器で高い処理効率を実現できる(ミミズを密集させても効率に影響しない)。
  •  匂いが少ない

 ネットを検索すると様々なミミズ処理の事例を見ることが出来る。実際、ミミズ処理は簡単な容器さえあれば誰でも始めることができ、そこそこ成果を得られるが、出来上がったコンポストとミミズの分離回収が課題となるようだ。
 ミミズ処理を行える少数の市販商品があるが、高価なものが多く(2~3万円)、重量物を扱う作業性の悪さが主婦が扱いにくいことも課題だ。

 

ミミズ処理の課題と解決策

 ミミズ処理にはいくつかの課題があり、次の解決策が考えられる。

課題 解決策
コンポストの分離回収が難しい フロースルーで、下からコンポストを掻き落とす仕組みとする。
ミミズが気持ち悪い 投入口に適度な採光を取る。
ミミズは光を嫌うので、蓋をあけたとき潜っていて見えない。
小バエが寄り付く においが出来る限り外に漏れないようにする。忌諱効果のあるハーブを入れておく。白コショウは小バエに対し忌諱効果があるという。
ハエトラップを仕掛ける。もしくは通気口をハエトラップの構造にする。
出入り口に90度曲がったパイプの先端を下に向けて設置すると内外両方向のトラップが出来る(PAT.Pend.)。
ウジがわく 小バエが入るサイズの開口部を設けないか、完全密閉で運用する。
通気口にはすべて透湿防水シート(防草用の不織負布で代用可能)を貼り、蓋に隙間を作らない。
ネコに荒らされる 蓋をロックできる構造にする。
イニシャルコストが高い
(市販品は2~3万円)
自作が面倒
ホームセンターで入手できる容器に簡単な細工をしただけの構成とする。

 

 我が家では園芸用トレイを使い試行し(2009/11~2010/6)、次に専用容器を作って実験(2010/6~2010/9)を行ったが、いずれも破綻した。原因は、アメリカミズアブの大量発生とネコによる荒らしだった。以下に詳細を記す。

 

・ミズアブの幼虫が一度発生すると駆除が困難で、ずっと幼虫と共存になる。
・ミズアブの幼虫がいるとと処理物が腐敗臭の強いベタベタな状態になりやすくミミズにとって苦しい環境になる。
・毎日ネコの巡回に晒され、容器を幾度もひっくり返された。蓋のロックもこじ開けられてしまい、重しなどもあまり効果がなかった。
・ミズアブやネコ対策の為に蓋やネットなどのガードしっかりすると今度は毎日のゴミ投入がやりにくくなり実用から遠ざかった。
・ミズアブの幼虫は生ゴミの分解には素晴らしい能力を見せた。好き嫌い無くあらゆるゴミを高速に分解する。とりわけ水分の多い果物や魚・肉など他の方式が苦手とする処理物を好んで分解する。

 以上の結果から次の結論を得た。

 

ミミズ処理は屋内ですべし

 ミミズ処理の課題は、ミズアブとネコ対策、冬場の気温低下だが、これらは処理を「室内」で実施することよって改善できる。室内だと「匂い」に懸念を抱くが、ミミズ処理がうまく機能しているとき「森林の中にいる」のような匂いしかしない。
 処理機が室内にあると外にゴミを運び出す手間も省けて便利である。ミミズ処理をシステムキッチンに組み込んだ商品も市販されている(FALTAZIのキッチンコンセプト「EKOKOOK」)。

 

ミズアブの幼虫は究極のゴミ処理生物か

 ミズアブの幼虫はミミズ処理にとって邪魔だが、生ゴミの分解には素晴らしい能力を見せた。強い繁殖力と生命力をもつのが特徴で、害虫とみなすと厄介な存在だが利用するとなれば維持管理にほとんど手間がかからない利点がある。
 課題は強い腐敗臭、気持ち悪い見た目、処理物の再利用が難しいことなどが挙げられる。

 

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