DIYで鳥害対策~防鳥コイルの作り方

 簡単に安く作れて半永久的に効果のある防鳥コイルの作り方をご紹介する。

 

市販の防鳥グッズ

 樹脂製の鳥よけシートステンレス製のトゲがある。樹脂製は寿命が短く屋外の仕様に適さない。どちらもたくさん使うと高い買い物になってしまう。

 以前ご紹介したフェンスの忍び返し[1]同様、自作を検討した。

 

防鳥コイルを自作する

材料

 #20(0.9mm)のステンレス線、固定用部材(屋外用テープ、インシュロック、細いステンレス針金)だけ。ステンレス線をコイル状に巻いて、これを鳥がとまるところに設置する。

 我が家で問題の場所はカーポートの内側フレーム。施工全長10mある。必要な材料(ステンレス線)の長さは、コイル径45mm、コイルピッチ15mmとすると、π×コイル径×(全長/ピッチ)=94.2m。施工全長の約10倍と考えるとわかりやすい。材料費は200mで1,500円程度である。

作り方

 適当なボビンに巻く。ボビンはクラフトチーズの空瓶(φ45mm)を利用、これを横置きに固定した棒に差し込んで線の先端をガムテープで止めてからくるくる回すようにすると比較的簡単にコイルを作れる。

 φ45mmのボビンに0.9mmのスレテレス線を巻くとスプリングバックしてφ55程度のコイルが出来上がる。カーポートの隙間は幅600mm×16箇所ある。コイルピッチ15mmだと 600/15=40回巻いたコイルを16個作ればよい計算になる。

 ボビンにステンレス線を巻いて防鳥コイルを作っている様子 完成した防鳥コイル

 右の写真は完成したコイル。両端は安全のためペンチでリングに整形しておく。

 

施工例

 下の写真は実際に施工したところ。隙間にコイルを差し込んで両端と中央を屋外用の耐候性テープで留める。目立たず、パッと見わからない。これに対し鳥は飛びながら入るしかないが、15mmピッチのコイルの隙間に入ることはムリ。

カーポート下の隙間に防鳥コイルを設置した様子  φ45mmのボビンで作るとちょっと太くて、巻き線のスプリング効果で屋根材がやや浮き上がってしまう。φ40mm位のボビンを使うと仕上がりがφ50mmになってちょうどよい。ホームセンターで調べたらエンビ継手にφ40のものがあったので半分はこれで施工。

 コイル状の防鳥アイテムは隙間以外に使えるかもしれない。φ40mm位の細いコイル上に鳥はとまれないだろう。トゲよりも安全性が高い点も見逃せないメリット。

 

 

<参考購入先>
ステンレス針金#20 0.9mm×199m
エンビ継手 ソケット 外径40mmのボビンに使えるエンビの継手。これで巻くとスプリングバックしてφ50のコイルが作れる。
屋外用テープなどの施工資材一覧

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<参考資料>
バードコイル
 似たようなものが商品化されている。コイ ルの固定は電線固定用のクリップが流用できそう。バードコイルの直径はφ100mm、ピッチ40mm前後と大きいもので、鳩やカラスなど大型の鳥を対象とした商品らしい。スズメなどを対象とする場合ピッチ20mm以下でないと効果なさそうだ。