日本のインテリアと景観に調和が無いのはなぜか

トランスフォーマ ダークサイドムーンでオフィスに赤いコップを持ち込んだスタッフがボスに怒られるシーンがあった。あのシーン、皆はどう思っただろうか。

家を建てるとき、床、壁、造作物にいろんな色を選べるが、基本的に白~ベージュ~茶系で統一するのがベストで、個性を出す余地があるとすれば明度を変える程度だ。家具やカーテン、カーペット、小物類もこれに準じた色にするのが基本である。壁紙やカーテンのサンプルは多いが実際に使えるのはほんの一部にすぎない。
このように色調を統一した室内は格調があり、人は肌と同系色に囲まれることで安心と安らぎを得る。

そんなところへ赤や青の色が付いた殺虫剤を持ち込んだらどうなるか容易に想像付くだろう。彩度の高い赤、青、黄、水色、紫、ピンクはインテリアとマッチさせることがわめて難しい色である。トランスフォーマの例が示すようにコップのような小さなものでもその破壊力は十分で全体の調和が台無しになる。
彩度の高い商品は店頭で目立つことが優先され、室内の調和については全く考えていない。それは家電についてもいえることで、「どんなインテリアを想定したのか検討もつかない」と以前から批判するゆえんだ。

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我が家のリビング。机の上のティッシュはインテリア破壊アイテムなので木目調の箱に入れて使用。

クルマのデザインや色は基本的にライフスタイルや周囲の景観※を考慮して選ぶべきで、黄色、水色、ブルーなどはおよそ、どのような人にも景観にもマッチしない色である。白はリセールバリューを気にする人に昔から人気がある色で「大衆色」といえる。そんため高級車で白を選ぶとサラリーマンが無理して買ったように見える。黒はガレージを持ちワックスがけを人任せにできる人が選べる「高級色」で、庶民が選べば薄汚れるだろう。

※’89頃のマツダファミリア3ドアHBはヨーロピアンデザインで、パリの街中で見かけたときは周囲の景観と見事に調和していた。
※黄色や赤は高性能スポーツカーに似合う色だ。スポーツカー以外の黄色はどこに持って行っても浮いてしまう色だ。

住宅地も同様で、せっかく新しい造成地ができても外壁の色を皆が思い思いに選んでしまい、デザインも洋風、和風、ヨーロピアンなどが混在してワケのわからない景観になるのが常だ。
自分たちが気持ちよく暮らすために、住んでいる居住地の景観を良くしよう、調和を守ろうとする意識が多くの人に無い。そんなことについて少しでも考える人が増えれば、それを破壊する色調が敬遠され、日本の製品のデザインや景観がよくなるに違いない。

 

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