ワンピースブームの終焉とリペイントビジネス

DSCN0244しばらく休止していた趣味のリペイントをやってみました。リペイントとは、対象物を再塗装すること。上手にやれば新たな付加価値を獲得することができます。対象物を見て、浮かんだイメージに従って思い通りの創作ができるのは面白いことです。

 写真は妖怪ウォッチをリペイントした作品。ベースモデルはバンダイから売られている子供の玩具。本体が赤、バンドが青のため配色が難しい素材ですが、全体の彩度を落としてウエザリングすればマシになるはず、そう思って作った作品が写真のもの。「妖気」漂う妖怪ウォッチが完成しました。

 

 
DSCN0220 PVCのフィギュアではプラスチッキーな素材の質感を改質するのもリペイントの目的になります。ジーンズのこすれ、肌の色合いなど、リアルに近い質感を出すことも可能。肌色に関しては特別に調色した7種類の塗料を使い分けています。

  作品の質感を写真に「写す」ことは以前からの課題です。絵画もそうですが、現物とモニター、印刷物では雲泥の差があります。うまく写真に撮れないと現物の良さが人に伝わりません。ここらあたり、また別の難しさがあります。
 昔はパナソニックのLX3を使ってRAW現像してましたが色調整に苦労が絶えませんでした。今はニコンのデジカメ(p7700)を使用。フルマニュアルの撮影が容易でほぼ現物通りの色合いで撮れます。現像の手間もかなり軽減されました。

 

 

 模型工作もリペイントも、昔は100%趣味の世界でしたが今ではヤクオクという売却手段があります。 2007年頃、ガンプラ(ガンダムのプラモデル 塗装済み完成品)が136万円で落札され話題になりました。ワンピースのブームがピークだった2011~2012年にはリペイント作品がヤフオクに多く出品され、人気作品は1体数万円の高値で取引されていました。

 2012年頃のワンピースブームは異常に思える過熱ぶりでした。ブームの関係者らは自分に都合良く解釈するのが常です。今後も今のような状況が続くだろう、と。ブームになると関心の無かった人たちまで消費行動を起こすため市場が急激に拡大します。そこで大規模な投資をすれば判断を誤ります。私もこのブームに乗って作品を出品していましたが、コンテンツ本来の魅力を超えた強いバイアスを感じており2013年初めにいったん手を引きました。今は妖怪ウォッチがフィーバーしているように、消費者は次々に過熱しては飽きることを繰り返します。ワンピースに関しては今後同じ状況は生まれないでしょう。

 

 リペイント作品を再販すると版権の問題が出る可能性があります。私は版権以前にリペイントをビジネスとして成立させるのは困難と考えています。技量が個人の「職人技」なので分業ができず、量産も規模の拡大もできません。作品が高値で売れることもありますが製作にかかる手間と時間を考えると、とても割に合うものではありません。数をこなそうとすれば自分の苦労が増えて疲れるだけです。一度でも手抜きすれば、長い時間かけて築いてきたブランドイメージは一瞬で喪失するでしょう。

 リペイントは昔通り、あくまで趣味として好きなときに好きなものを作る。どーしても作って欲しいという依頼がある場合は個人で対応を検討する、というのが私の結論です。

 

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