剪定した庭木の切口を早く治す2~1年後の様子

 1年前に癒合処置した切口の様子をご紹介する。以下はBefore Afterになる。以前撮影した部分には剪定処分して無いものもあるが、ご容赦いただきたい。

 

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トップジン+パテ+アルミの3層構造のBefore After。木はシマトネリコ。アルミをめくると隙間にアリ、クモ、ハサミムシがいた。写真はこれら虫類を取り除いた後。周辺のカルスはゴツゴツ隆起した形になっている。

 

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エアコン用パテ(AP-200)で処置した部分のBefore After。このパテは屋外で乾燥硬化し、容易に除去可能。切り口に問題は見られない。切断位置がまずかった為か、カルスの巻きは少ない。

 

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 トップジン+アルミで処置した部分のBefore After。木はトキワマンサク。アルミの内側でカルスを巻いているのがわかる。

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アルミをめくったところ。アルミがくっついていて剥がれない。残っている接着成分はトップジンと樹液の混合物で水に溶けない。

 ここはアルミと切り口がぴったり密着していたため、アリなどの昆虫は見られなかった。こういう地面に近いところの大きな切り口は何らかの処置が必要だが、これでひとまず問題なさそうだ。

 

 

以下はBeforeの写真の無いが、同じ時期に癒合処置した他の場所の様子。木はすべてシマトネリコもしくはトキワマンサク。

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 木の種類によらず、アルミカバーの下にはアリがいることが多い。左はシマトネリコ。この木にカバーをするとゴツゴツ隆起する形のカルスができる。

 

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 アルミカバーの下に沢山アリがいた部分と、アリを取り除いたところ。特に何かあるというわけでもなく、アリが癒合の害になっている様子はない。切り口の癒合は完了しているが樹皮は非常に薄い。

 

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 屋外で乾燥しないパテ(ネオシールB-3)で処置した部分。グレーの成分が樹液と混合し一体化している。
 右は正常に癒合が完了した部分の参考(左の写真とは無関係)。

 

結論

 以上の結果から、アルミやパテなどの保護カバーを付けたまま放置すると、カルス発達の障害になりやすいことがわかった。シマトネリコではゴツゴツ隆起したような形のカルスが出来て見た目が悪い。また、カバーの下はアリやクモが集まるが、これら昆虫は樹液が目的あって癒合には無害な様子だった。
 パテは不乾性のネオシールB-3よりも、エアコン用AP-200の方が除去しやすく害が少ないようだった。ネオシールが長期間切り口にあると樹液と混ざって色が付いてしまうようだった。

 以上の結果からすると、アルミやパテなどの保護カバーは菌の侵入に弱い最初だけ(おそらく1ヶ月以内)でよく、それ以降は除去して空気に触れるようにし、自然な癒合に任せるのがよいようだ。

 切り口を何かで保護しないと腐る・・その原因は、不適切なカットにあったのかもしれない。最初から正しい位置でカットしていれば、ほとんどの場合、特別な保護処置は必要ないと考える。

 

 切り口の保護剤は今のところトップジンMペーストがベストであり、放っておけば自然に消えてなくなる理想的なカバーを実現できる。

 

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 写真はトップジンを塗った切り口を1カ月もたせるカバーのスクリーニングをしている様子。ガラス板に施工して45度に設置し、屋外で雨に晒す。

(2016/2/29実験結果追記)
 トップジンは十分乾燥する前に雨が降ると溶失しますが、一度しっかり乾燥すれば紙などのカバーを追加しなくても1カ月以上もつことがわかりました。

(2016/4/15 追記)
 ガラスに施工した硬化物の性状から、トップジンの成分が、商品表示の酢酸ビニルではなく、ゴム系エマルジョンであることがわかりました。そのため、完全に硬化したあとは耐水性を発揮し、水に溶けることはありません。

 

<参考購入先>
トップジンMペースト 切り口の保護にベストな殺菌癒合剤です

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