オリンパスTG-4~Web写真用カメラの決定版

 コンパクトカメラの市場はすっかりスマホに喰われてしまった。大多数の消費者はスマホで満足し、画質を重視するアマチュアは1インチコンデジかミラーレス。大きくかさばるデジ一眼を求めるのは、一部のハイアマチュアとプロ、それと子供の学校イベント命の奥様だけ。そんな構図になりつつあるようだ。
 私が撮る写真はWeb用とオークションがほとんど。趣味の写真は、そのほとんどが自己満足で終わる。しかしWebやオークションの用途ではカメラで撮った写真が価値を生む。私の場合、いろいろ実験をやるので、濡れても落ちても問題ないタフネス性を重視して選んできた。

※昔、アマチュアが撮った写真を多くの人に見てもらうには、雑誌に投稿して入選するしかなかった。その審査に疑問も多かったが、今では500pxなどの投稿サイトを通じて世界中の人に自分の作品を見てもらうことが出来る。ただそこは、商用を意識した見た目に綺麗なものが多いようだ。

 

 DSC00006 私はこれまで、ソニーDSC-TX30をこの用途に充ててきた。防水と耐衝撃性などのタフネス性を備える。2年目に電池を保持する出っ張り(写真ブルーの部品)が折れた。
 最近のカメラは写真のように本体にケーブル接続して充電する形のものが多い。私はこれが気に入らなくて、充電器を買って電池を毎回出し入れしていたが、それが良くなかったようだ。

 

 USB端子は抜去の回数で決まる寿命がある。電池の抜去と、どっちが長持ちするのだろう。難しい選択だが、ここは余計なことを考えず素直にUSB給電にすべきなのかもしれない。私はこのトラブルを機に買い替えを検討して、次のカメラにオリンパスTG-4を選んだ。

※TX30は延長保証(PCボンバー)に入っていたので、念のため修理見積りを取ってみた。結果はイートレンド同様、修理代の半額も出ない結果だった。ただ、見積手続きをPCボンバーが全部やってくれたので楽だった。

 

 小さなイメージセンサーのカメラは明るいレンズとセットでないと良い結果が得られない。TX30とTG-4のイメージセンサーは同じ1/2.33″だが、TG-4にはF2.0の明るいレンズが乗るためTX30に対し1.5EVのアドバンテージになる。

dsc09017d 購入したTG-4+FD-1。FD-1はマクロ撮影で威力を発揮するアクセサリー。内臓ライトより強力で、マクロ撮影でも高速シャッターが切れる。
 写真のケースは純正のCSCH-107。FD-1を装着したまま収納可能。

 黒に赤のアクセントは、アクティブ、スポーツをイメージさせる。それがケースまで統一されているので、ケースも欲しくなる。オリンパスにしては珍しく、いいデザインのカメラ。

 

 TG-4と同じ価格帯に1インチセンサー搭載カメラがあるが、多くがペナペナのアルミボディ。こういうカメラはコツンと当てただけで簡単に歪んでしまう。以前、パナソニックのコンパクトカメラ(LX3)を三脚に付けたら目を離した隙に風で倒れ、ケースが歪んで使えなくなったことがある。カメラにとって、堅牢で壊れにくいことも大切な商品価値だ。

 

画像品質

 TX30,TG-4にニコンP7700を加えて比較した。すべて広角端、最高解像度、ISO最低、中央付近の等倍切り出し。

DSC-TX30

DSC-TX30 18M

TG-4

TG-4 16M,Flat

TG-4(RAW生出し)

TG-4(RAW生出し) 16M

P7700(RAW生出し)

P7700(RAW生出し) 12M

 4機種とも画角と解像度が少し違うので注意が要る。TX30は高画素を生かした巧みな映像処理でディティールを潰さず輪郭をくっきりさせている。これに対しTG-4はベタ塗り。TG-4のRAWにはディティールが残り素材として活用できる。P7700は3機種中最も低画素なのに、最も良い結果が得られている。
 TG-4のレンズ性能を細かく見ると、背景のボケはあまり綺麗とはいえず周辺解像度も落ちるようだ。これは明るいレンズの特性上、致し方ない。

 TG-4の等倍は鑑賞に堪えないが、3Mで運用するとこれらのアラが消えて大体満足いく画質で撮れる。Web用ではさらに縮小するのでほとんど問題ない。
 レンズが明るいので大抵ストロボなしで撮れてしまう。出来るだけストロボを炊かず、感度を上げるセッティングのようだが、ISO800くらいで撮った写真でもWeb用なら十分使える。
 Web用写真では解像度やノイズなど、世間でよく話題になるスペックよりWB(ホワイトバランス)の正確さの方が重要になる。WBの転びはTX30で気になっていた点だが、TG-4は比較的正確で、十分使えるようだ。

 

<その他>
 TG−4にはTX30のように白昼から使える手持ち夜景(6枚連写合成機能)が付いているが、TX30と異なり光学ズーム領域に限定される。
 カスタム設定が豊富で、RAWのほか、露出補正、WBのプリセットや絞り優先モードなど一眼に迫る機能を備えている。このクラスのコンデジにRAWが付くのは珍しい。RAWは画質(特に色合い)を問題にする用途で威力を発揮する。RawTherapeeで現像することで、可能な限りよい結果が得られる。これは水中撮影した画像を作品として残す際、使えそうだ。

※RawTherapeeはTG-4に正式対応していないが、Ver4.2.1148で正常に読めることを確認済。

 

アクセサリについて

 カメラを買うときセットで必要になる候補にレンズフィルターと液晶保護フィルムがある。TG-4の液晶画面は傷つきやすいといわれ、フィルムは必須。フィルターは最初から付いているようなものなので必要ない。
 コンバーターアダプタ(CLA-T01)を付けるとレンズ側を安心して下向きに置けるようになる。フード 兼 前面保護でこれだけ付けてもよさそう。
 別売りのテレコン(TCON-T01)は倍率が低く、AF的にも子供のイベントに対応するには役不足。ワイコン(FCON-T01)の方は買ってもあまり出番はなさそう。単に広範囲を撮りたいのならパノラマで良いし、合成ソフト(例えばmicrosoftICE)を使えばなんとでもなる。
 アクセサリはいろいろあるがアレコレ買い足していくとエントリークラスのデジ一眼が買える値段になってしまうので注意したい。

 

ドット抜けについて

 液晶機器を買うときのリスクに「ドット抜け」がある。高価なカメラにドット抜けが見つかるとハズレを引いたようで嫌な気分になる。私は過去、Coolpix990やCoolpix5000でそれを経験して以来、いつも開封するまでドキドキだった。ところが近年は一度もハズレを引かない。おそらく、製造技術が進歩したのだろう。画面が精細になって埃と区別しずらくなってきたこともあり、もうあまり気にする必要は無いのかもしれない。

 イメージセンサーにもドット抜けや不良があり、こちらは新品のとき問題なくても使ううちに増えていく。これはピクセルマッピングで対処するしかなく、メーカーに出すとやってくれるが、TG-4にはこの機能が付いていてユーザーサイドで実行できる。長く付き合えそうなカメラだ。

 

<参考購入先>
オリンパスTGシリーズ
アクセサリ 歴代シリーズで共通して使える拡張部品も魅力です
液晶保護フィルム ガラスフィルムもありますがカメラでは柔軟性のある樹脂製で十分です
高画質コンパクトカメラ カメラはカメラメーカーが作るものがお勧め。パナソニックやソニーが作るコンパクトは落下一発で壊れてしまうものが多いようです

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<参考リンク>
microsoftICE