接点復活剤・コンタクトオイル研究のまとめ

 市販の接点復活剤は一時的に回復するだけ。しかし、オイルを選んで使えば、それ以外にも接点の錆や摩耗を防ぎ、接点を長持ちさせることが出来る。ずっと新品のコンディションを維持できる・・

 当館では2002年からそんなオイルを探し求めて調査し、実験と改良を繰り返してきました。その経緯と、たどり着いた結論をご紹介します。

 

経緯

1.コンタクトオイルの理想は、防錆、安定性、腐食(ゴム・プラスチックを痛めない)、潤滑の性能を満たすもの。市販の商品を取り寄せて調べたところ、これらの要求をすべて満足する商品は見つからなかった。

2.別の用途で作られたオイルから、使えるものを探してみた。私が注目したのは、最も安定性の高い「フッ素オイル」。実験してみると防錆が弱く、濡れ性が悪い(時間が経つと弾いて集ってしまう)などの欠点が判明した。

3.フッ素オイルの欠点について改善を検討した。防錆に関しては、防錆剤が配合されたフッ素オイルを見つけた。鉄と金メッキで防錆効果を調べて、満足いく結果を得た。

4.濡れ性の問題はフッ素パウダー(PTFE)を配合することで解決できた。そして、すべての条件を満たすRational001sを完成させ、業務用オイルに劣らない防錆効果も確認した。しかしコストが課題だった。

5.フッ素オイルより気軽に使えるローコスト版を検討した。これまでの研究成果を反映し、ポリαオレフィンをベースにしたRational003を完成させた。

 

 

結論

 通常用途にはRational003を使ってください。私は長いこと使っていますが、これ以上のものは、おそらくありません。

 特殊環境(マイナス30℃までの低温、180℃までの高温、真空)の用途にはRational001sをお使いください。

 

 

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<参考購入先>
電気接点を長持ちさせる~コンタクトオイル【Rational 003】 コストパフォーマンスに優れたオイルです。
Rational 001s コンタクトオイル フッ素オイルベースのコンタクトオイルです。
コンタクトオイル比較表

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