高気密・高断熱の落とし穴~24時間換気とサッシの隙間

 住宅の高気密・高断熱化に伴いサッシもそれなりの性能が求められるようになった。しかし、24時間換気の性質まで十分考慮したものはまだ無いようだ。我が家はトステムの樹脂サッシを導入したが、次のような問題があった。

 

サッシの隙間の例

 

 サッシに隙間があることがわかる証拠の例   

 サッシの端部溝や窓枠の戸当たりに添って黒っぽいホコリが付いてる。これは外気が侵入している証拠。戸車の下にも隙間があり外の光が見える。

 3種換気は室内が負圧になるため僅かな隙間から外気が侵入してくる。冬場はここから冷気が侵入して寒く感じる。道路や鉄道などが隣接する地域では、音漏れも問題になる。

 我が家の場合、当初9割のサッシにこうした問題があった。アフターさんに何度も来てもらって調整してもらった結果、3割不良まで減ったが、調整に限界があり、完全に直らないところもあった。

 サッシに使われているゴムやパッキンをみると、元々気密が期待できるような作りではない。気密に優れるというサッシも、現実の施工品質が伴わなければ意味をなさない。

 

DIYで隙間を直す

 サッシの隙間は戸あたり用のテープ(セメダイン 防水すきま用テープ)で」で対策できる。黒と灰があり、黒は広く戸当たりする部分に、灰は幅半分に細く切って既存パッキンの裏の隙間に入れる形で使う。

セメダイン防水すきま用テープの黒と灰 黒は低密度で柔らかく対候性に劣り、灰は少し密度が高い、というように性質が若干違うので使い分ける必要がある。

 

 

 

 以下はセメダイン 防水すきま用テープを使った対策例。

サッシに戸当たりテープを貼った様子  トステム引き戸の溝に黒の防水すきま用テープを入れたところ。

 その後の経過観察から、黒は対候性に劣り、紫外線などで劣化して溶け、相手を汚す(溶剤でないと取れないこびりつきを生じる)ので定期的な取り換えが必要なことがわかった。

 

FIX窓の隙間(水抜き穴)に詰め物をした様子 FIX窓の底面に見られる水抜き穴に詰めたところ。白い部分は細い隙間を木工用ボンドでシールしたところ。

 この穴は結露した水を抜くためのものだが、結露しなければ不要、外気の侵入源になるため塞いでしまうと良い。

 

 縦すべり出し窓のパッキン裏に幅半分に切った灰の防水すきま用テープを入れたところ。

 隙間が上側と下側で違う場合は、窓側についているロックピンの位置で調整できる。

 

 

隙間はサッシだけとは限らない

 床下から立ち上がってくる水道管や、電線引き込み(コンセント、分電板、電話線)、エアコンダクト、換気用パイプなどは、すべて冷気侵入の要因になる。

 建物を吹きつけ発泡ウレタンで施工しても後から工事が入れば気密の保障がない。穴をあけた部分はスプレー式の発泡ウレタンで後処理すべきだが、出入りする業者すべてにこれを周知徹底するのは現実的に困難だ[1]

 3種換気は設備コストが安いが、うまく機能させるためには建物側に厳しい気密性能を要求する難しい方式だ。細かい隙間を丹念に潰しておかないと自然吸気口から所定量の空気が入らず、計画換気はうまく機能しない。

 

<参考購入先>
戸あたり用テープ

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<改訂履歴>
2019/1/20 セメダイン 防水すきま用テープの紹介を充足させて関連する写真を追加しました。