ホンダフィット(GE8)ドアロックのカチャカチャ音を調べて中のモータを交換する

ドアロックの開閉でカチャカチャ音がすることがある。これは駆動モーターの劣化と言わているが本当だろうか。自分のクルマで同じ現象が起きたので調べてみた。

 

カチャカチャいう動作不良の原因

現時点の仮説は、

電気接点(検出スイッチ)自体の接触不良か、

モーターのトルク低下やメカ系の摩擦(グリス切れ、錆びなど)により、検出スイッチを叩き切れない

というもの。ロック、アンロックしたのに検出スイッチから信号が帰って来ないから、ECUが再度信号を送る。これによってカチャカチャ音が鳴る、というもの。

 

運転席側のドアロックアクチュエーターを分解してみる

写真は取り外した運転席側のドアロックアクチュエーター(ネットで購入したジャンク品)。これを丸ごと交換すると工賃含めてかなりの出費になる。外し方はネット上に沢山ある情報を参考。

フィットのドアロックアクチュエーター表側 フィットの運転席側ドアロックアクチュエーター

細いワイヤー2本は両端を外し、中が錆びていないか、スムースに動くか確認する。写真の金属アームやキーに繋がる太いワイヤーも外そうと思えば外れるが、ちょっとコツがいる。

ビスを緩めてツメを外すと分解できる。黒い部品を取り出す。グリスはベタベタに塗られていて、劣化の様子はない。

ドアロックアクチュエーターの蓋をあけたところ

モーターとSSCT検出スイッチがある。コネクタを外して電極が錆びていないか観察する。

モーターとSSCT検出スイッチAssy

モーターはアマゾンに出品されている汎用品(PAN14EE)が適合する。シャフトの切り欠き、寸法、回転方向などが一致。写真左がアマゾン汎用品。

アマゾンの汎用モータと比べている様子

モーターの劣化要因にブラシの接触不良がある。分解して洗浄すると復活する可能性があるが、後で紹介するように分解が難しいので交換してしまった方が楽い。

こちらはSSCT検出スイッチ。この接触不良という可能性があるが、分解できる構造にない。隙間から接点復活材を入れてガシガシ動かして様子を見る。

SSCT検出スイッチ拡大 SSCT検出スイッチ裏側

 

ドアロックアクチュエーターはフロント、リアの左右のほかリアゲートや給油口ロック[1]の6カ所6種類あるが、中のモーターはおそらく共通。一斉に全部が動く集中ドアロックでカチャカチャいう場合、どこの問題で起きているのかがわかりずらいが、モータだけ交換する形なら対処できる。

 

給油口のアクチュエータを取り出して分解する(2026/5/31)

私のフィットは給油口アクチュエーターからのカチャカチャ音が目立つ。集中ドアロックでは全部同時に動くので、ここが問題かどうか、わからないが点検してみることにした。

左側の内張りをはがして給油口アクチュエーターを取り出す。2枚目の上の方に見える2つのねじがそれ。少し緩めて左上にスライドすると外れる。外し方はネットの記事[1]を参考にした。なお、分解は内張り剥がしカプラー外しがあると便利。

左の内張りをはがしている様子 ドアロックアクチュエーターの位置

 

分解してモーターを取り出す。写真に見えるのは曲がり針。たくさんツメがあるケースを分解するときは、これがないと難しい。

ドアロックアクチュエーターを分解している様子 ドアロックアクチュエーターを分解している様子

 

入っていたモーターはアマゾンの汎用品PAN14EEと同じ形状だがシャフトに切り欠きが無いタイプ。スクリューギアが圧入されている。長く見えるが途中から空洞になっていてモーターのシャフトの長さは同じ。モーターだけで位置検出スイッチはないから、カチャカチャ音が出る原因は別のドアかもしれない。。

スクリューギアは引っ張ってもビクともしない。外すためにはヒートガンで加熱する必要がある。今回はとりあえず、モーターを分解してみる。

モーターを取り出したところ

 

先端を加熱したマイナスドライバーを差し込んで引っ掛かりを作り、コジあける。かなり固い。

モーターを分解している様子

 

ブラシを曲げないよう慎重に蓋を外す。シャフト側の電極にカーボンがこびりついている。トルク低下は大抵これが原因。洗浄して元通り組み立てる。今回はオーディオ機器でよく使う超音波洗浄を活用。2枚目は洗浄後だが、ローターの電極が少し摩耗しており完全には綺麗にならない。

モーターの中身 中身を洗浄した結果

 

問題は組み立て。この状態でシャフトを押し込むとブラシを曲げてしまう。よく見るとブラシの部分だけ、セパレートにできる構造。写真の様にすこし手前に持ち上げて、先にブラシを填めてからふたを閉じる。

モーターブラシの様子

 

モーターをバイスに固定してコジあけたツメをハンマーで叩き戻し、元通り電極を差し込んで完成。

組み立てたモーター

 

作業の難易度を考えると、素直にモーターPAN14EEを交換したほうがよさそう。切り欠きありと無しの2種類あるが、分解してみないと、どっちかわからない。バラしたあとでモーターが無いは困るので、2種類準備しておきたい。

なお、アクチュエーターAssyなどの部品はモノタロウで購入できる。車検証に書かれた情報(メーカー名、初年度登録年月、車台番号、型式など)を渡して問い合わせるとよい。

 

<参考購入先>

汎用モーターPAN14EE
内張り剥がし
カプラー外し
曲がり針
ヒートガン

<参考文献>

1.フィット・給油口ロックアクチュエータ交換