クルマの究極ボディケア4~理想的なカーシャンプーとは

カーシャンプーの主成分である合成界面活性剤は、塗装を腐食することをこちらで述べた。では、どのような洗剤がいいのだろうか。ここはやはり、天然成分由来の石けんに注目したい。
石けんも合成界面活性剤も、相手に吸着したり、界面を活性化させる働きは同じである。しかし、決定的に違うのは、石けんは「希釈すれば活性を失い(界面活性剤の特性が無くなる)、塗装に悪影響を及ぼす残留物が残らない」点にある。これが、石けんが皮膚や環境に優しいといわれる理由だ。合成界面活性剤は、希釈(水洗い)しても活性を失わないため、様々な問題を起こすと言われている。

石けんには、洗濯用、台所用、身体用いろいろあるが、純粋に石けん成分だけのものであれば、作られた用途に関係なく万能に使える(写真参照)。
しかし、青空駐車の場合は、石けんで洗うだけでは不十分である。というのも、屋外では藻類やカビの繁殖が避けられないからだ。バンパーやエアロパーツの継ぎ目などが黒っぽくなるのは、溝部分に土埃が溜まり、そこに染みこんだ水が乾きにくくなって、カビが繁殖するのも原因である。これに対する一番の対処法は、ハイター(次亜塩素酸ナトリウム)の利用である。※1

sekken写真は、クルマの洗浄に使える石けんの候補。粉と液体とあるがどちらでも良い。粉石けんは安価で、ハイターと合わせて使っても市販のカーシャンプーよりずっと経済的である※2。

ハイターはカビ取りや殺菌の万能ケミカル。ハイターと名の付く商品は多いが界面活性剤ゼロにこだわるなら写真の物を使う※3。

 

※1:こういう話が話題になると、ハイターは金属を腐食するとか、中和の結果出来る塩が害になるとか、過剰反応する人が現れる。これらの影響は濃度によって違う話であって、程度問題をきちんと理解しなければならない。正しく使えば、ハイターは無害で便利な殺菌剤である。次候補として過炭酸ナトリウムが挙げられるが、効果が弱くコスト面でも不利だ。
※2: 石けんはクルマのボディに限らず、身体にとってもやさしいので、皮膚に慢性的な問題を抱えている人はすべて石けんに切り替えると改善することがある。
※3:ハイターには界面活性剤を含むもの(キッチンハイター)がある。ただの「ハイター」と書かれた商品(写真参照)が適している。

 

漂白用に売られているハイターの成分は、次亜塩素酸ナトリウムNaOClと水酸化ナトリウムNaOHの混合物である※4。いずれも有機物と反応する性質があり、藻類やカビの細胞膜を破壊する。
ハイターを使う際には希釈倍率が重要だ。500~1000倍程度が適当であり、(水1Lに対して1~2ml)計量スプーンなどを利用してきちんと量ってもらいたい。この程度の濃度であればウレタンのスポンジも痛めず、皮膚への刺激も少ないため、手袋は必ずしも必要ではない。
洗濯物でも漂白が毎回必要ないように、ハイターは必ずしも毎回使う必要はない。ボディのコンディションをみながら利用頻度を調整して欲しい。

※4ハイターの残留物は、水酸化ナトリウムだけである(次亜塩素酸ナトリウムは揮発するため残らない)。ハイターが濃すぎると、アルミ部品(ラジエータなど)やメッキパーツなどの非鉄金属と反応して変色させるので注意して欲しい。

 

ハイターは、石けん水を作るときに、上記の割合で一緒に混ぜてしまえばよい。石けんを溶かすには湯が良いが、ハイターに含まれる次亜塩は水温が高いと活性を失うため、ぬるま湯に留める必要がある。

何もしないメンテ法案では、ボディの洗浄はせずに、天然のコーティング被膜を保護に利用することが、ポイントの一つとなっている。しかし、これを続けると溝部分に土埃が溜まりやすく、カビや藻類が繁殖する恐れがある。そこで、月に一度、ハイターを上記倍率で希釈した物をスプレーし、5分~20分程度(乾燥しない時間、季節によって異なる)程度後に水をかけて洗い流せばよい。これを続けていると、親水性を持った理想的な無機コーティング膜が出来てゆくと考えられる。

鳥の糞や虫を除去する際にもハイターの希釈水は役立つ。塗装の表面はミクロの穴が沢山開いており、水洗いだけではそこに染み込んだ酸性物質の除去と、塗装の侵食を防ぐことが出来ないからである。虫痕除去用のケミカルは、「見た目」除去できるが、酸性物質はそのまま残ってしまう。虫痕の影響を確実に除去するためには「中和」が必要だ。

上記の希釈濃度はカビの発生を予防する程度のものである。既にカビているものを綺麗にするためには、カビキラーに近い濃度が必要だ。それは、ボディにとっても害を与えかねない。いずれにしても、ハイターの混入は自己責任で実施して欲しい。

 

<参考購入先>
人気のカー用品
無添加衣類のせっけん 5000ml お買い得な大容量タンク。
ハイター 大 洗車用には界面活性剤を含まないこちらの商品がお勧め。
自動車用コーティング剤一覧
アマゾンの中古車 クルマも通販で買える時代です

 

<関連記事>
クルマの究極ボディケア