これまで飼育した経験のある熱帯魚のうちから、特にお勧めのベスト4を紹介する。
No.4 ブラックネオンテトラ、グローライトテトラ
難度:易、適合水槽:45cm~、飼育個体数:5~20
ひと山いくらの安価な魚。丈夫なため水槽立ち上げ時のパイロットフィッシュに扱われるなど不遇な存在だが、ピートモス を濾過装置に入れて作ったブラックウォーター[1]で飼うとグローライトの光とマッチしたいへん美しい水景が作れる。写真はブラックウオータ水槽の例。
ブラックネオンはブラックウオータのバックスクリーンを黒くして暗めの水槽に入れると魅力が引き立つ。
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ブラックネオンテトラ
グローライトテトラ
No.3 アルタム エンゼル(ワイルド種)
難度:易、適合水槽:60cm~、飼育個体数:1~2
現地採取の天然物を「ワイルドエンゼル」という。野生的な風貌と力強く発達した体型の美しさには息を呑む。
但し、写真のエンゼルは養殖物。原種に近く体形もさほど崩れていない。
性格は臆病で、心境の変化が体色に現れる。大食漢で成長が早い。餌を与え過ぎないように注意。
エンゼルフィッシュにはいろんな改良種がある。そのほとんどは養殖か、人為的に交配を繰返して作られたもの。綺麗な色合いとは裏腹に、体つきが弱々しく貧弱に見える。特に上下に伸びるヒレは無残な形のものが多い。
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ワイルドエンゼル
No.2 カージナルテトラ
難度:中、適合水槽:45cm~、飼育個体数:5~20
何でもよく食べて飼いやすい。大きく育ったカージナルは見ごたえがあり、群泳させると大変美しい。
うまく群泳させることがポイントで、その方法には、エンゼルフィッシュなどの大型魚を入れる方法と、数で調整する方法がある。
数が少ないと怯えて隠れてしまう姿を見せない。逆に多すぎると安心して群をつくらず思い思いの方向を向いて泳ぐ。最初は5匹くらいにして様子を見ながら数を増やしていくのが良い。水草の入れすぎにも注意。隠れてしまって姿をみせなくなる。
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カージナルテトラ
No.1 ミドリフグ
難度:中、適合水槽:30cm~、飼育個体数:1
汽水魚ということもあってあまり注目されていないが、表情を示す珍しい魚。好奇心旺盛で人なつっこく、時々の心境が態度や体色に現れ、可愛い、愛らしいという表現がよく似合う魚である。そんな性質のためか、ニックネームがつくことが多い魚でもある。我が家では、キョロちゃん、フグっち、フグちり などと呼ばれている。
1匹1匹性格が異なり、いろんな個性を持っている。闘争心が強いといわれ、単独飼育が無難とされる。
気分が体色に反映さる。ストレスを感じると体やおなかが黒っぽくなる。
怖いときは尻尾を丸めて水槽の底でじっとして上目遣いでこちらを伺う。
気分がいいときは写真のようにおなかが白く、体が明るい黄色になる。
えさを見ると目がエサにクギ付けになり、大喜びで上下に泳ぎ回って時折水面からジャンプする。
購入したミドリフグが黒ずんでいても、それはストレスが原因であり良好な環境を作ってやれば改善されるはずだ。
一度飼うとその愛らしさにメロメロになるだろう。汽水水槽の立ち上げはやや難しいが、飼育にチャレンジする人は【失敗なし】アクアリウムの水槽を立ち上げる手順を詳しく説明~汽水水槽も!を参考にトライしてほしい。
フグは雑食性でいろんなものを食べる。我が家ではフグ水槽を食卓の上に置いて、毎晩夕食の残りを与えている。今までに試した餌と嗜好性は表の通り。
餌 | 調理法 | 嗜好性 |
冷凍アカムシ | 熱湯通し | ○ |
ホッケ | 塩焼 | ○ |
ウナギ | 蒲焼 | ○ |
クリル | 乾燥餌 | ○ |
ズワイガニ | 煮物 | ○ |
ニジマス | 塩焼き | ○ |
たら | 煮物 | ○ |
エビ | 揚げ | ○ |
ハム | 生 | ○ |
ちりめん | 煮物 | ○ |
うどん | 茹で | ○ |
エノキ | 茹で | ○ |
アサリ | 酒蒸 | ○ |
カボチャ | 煮物 | △ |
コンブ | 生 | △ |
ニンジン | 炒め | △ |
イカ | 炒め | △ |
モヤシ | 炒め | △ |
タマゴ | 焼き | △ |
糸こんにゃく | 煮物 | △ |
鶏のレバー | 炒め | × |
きざみ海 | 生 | × |
ごはん | 炊 | × |
キュウリ | 生 | × |
豚の挽肉 | 炒め | × |
赤ピーマン | 炒め | × |
そうめん | 茹で | × |
2001/1/18
フグちりに夕食の余り物ばかり与えていたら、コバルトブルーに光る目の輝きがうすれ、部分的に白くなった。これは、赤虫を与えると直る(うちでは2回発病し、効果を確認した)。原因は、おそらくビタミン不足や栄養の偏りと考えられる。やはり、余り物を適当に与えるだけではダメのようだ。
2001/9/10
表情豊かなミドリフグを写真でとらえるのは難しい。そこで写生してみた。ミドリフグ(創造の館Art Design)を参照。
<参考購入先>
ミドリフグ 養殖が容易なのか安い。時々UFOキャッチャーの景品でもみかける
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