試乗レポート~レガシィ ランカスター (1999/9/16)

試乗日:1999/9/16

ボディ・内装

 ランカスターのベージュツートンは気品があり高級に見える。ワゴンと名の付く他のメーカ車の多くがレガシイのデザインをどこかしらパクっている。実車を前にするとかなり大きい。分厚いスポークの純正アルミがデザイン的にマッチしており重量感を感じる。
 内装、インパネ等はバブル後久しく見られなかった高級感があり、レガシイのラインナップの中では最も高価に見える。

マッキントッシュ MA6800のパネルのつまみ 試乗車にはマッキントシュのコンポが付いていた。オーディオマニアしか買わないマッキンがオプションで設定できるのはどういうわけだろう。伝統的デザインの個性が強すぎてインテリアとの調和が今ひとつだ。

 デザインに中途半端な部分がある。本物のマッキンは写真のようにシャンパンゴールドのツマミに細かい縦ミゾが付いている。これが省略されてツルツルになっていた。

 

 

走り

 回転を上げても振動騒音はたいして大きくならない。高速道路でも車内は静かだろう。2.5Lエンジンは低速トルクがたっぷりとあり、アクセルをちょこっと踏んだだけで1.4tを越えるボディがピョコンと飛び出し、スピードがすぐに乗る。

 乗り心地はホイールベースが長く車重が重いためとてもよい。路面のおうとつを越えても不快な突き上げは感じられない。重厚感とダンピングを兼ね備えた、質の高い走りだ。

 ステアリングはめちゃくちゃ軽く、路面の反力を全く感じ取ることができない反面、重い車重にかかわらず車庫入れ時などの取り回しの負担が少なくなっている。

 走行中の室内はビスタアルディオには及ばないもののかなり静か。
 ブレーキフィールはごく普通。

 

総合

 レガシイは確かに良いクルマだ。もはや確固たるブランドイメージを確立したと感じた。ただ、レガシイのエンジンは現代の風潮に反し地球環境と財布に優しくない。

 レガシイはスポーツを意識しているが、ワゴンなので慣性モーメントが大きく、クルマを振り回すような楽しさは無い。トルクやパワーは同じでも、ステアリング、ブレーキ、エンジンなどのスポーツカーとしてのフィーリングは、スカイラインなどの方が上と感じた。

 

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