試乗日:2000/6/4
ボディ・内装
先代とデザインはほとんど変わらないが、バンパーの樹脂モール部分が無くなり後ろから見たときのチープ感がなくなった。インテリアもほとんど変わらないが、全体的に質感が向上している。
エアコンの空調騒音やパワーウインドウの上下感は廉価なファミリーカーと同じレベル。
センターモニターはタッチパネルになって使いづらくなった。パネル面がインパネのくぼんだ奥にあるため、手を突っ込んで爪の先で押すような形になるうえ、こぶしに画面が隠れて見づらい。
走り
足回りは先代より固められコーナリングの安定は良くなったが、その分乗り心地は悪くなった。
エンジンの騒音振動やロードノイズは先代より大きくなってしまった。どうやら防音材を減らしてその分のコストを見栄えに回したようだ。
プリウスは回生ブレーキに違和感があった。先代のようにちょっと遅れてドーンと回生がかかるのではなく、徐々に回生が効く形に改良されている。ただこれは、踏力一定でもじわじわと制動力が増えていってなんとも妙。
アクセルに対するレスポンスは悪い。チョイ踏みでジワーっと前進し、アクセルを少々あおってもほとんど変わらない。そこでエィ!と踏み込むとエンジンがかかってようやく普通に走るようになる。先代よりパワーが向上し、加速がいいというが、それは全開時の話。常用域ではむしろパワーダウンした感じだ。
ステアリングフィールはセンターを保持する感覚が強く不自然。
総合
アクセル、ブレーキ、ステアリングなど、すべてのフィーリングがノンリニアで不自然。外観はレベルアップしたが、見えない部分がコストダウンされている。総合的にはヴィッツ、プラッツのほうがいいと感じた。燃費とハイブリッドカーという車種に特別魅力を感じる人が選ぶクルマだ。
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