ハイブリッドの実燃費がカタログと全然違うのはなぜか

 受け取ったハンバーガーを見て「写真と違う」「作り直せ」と言う人はほとんどいない。日本人は、こういうことに慣れている。新しく買ったクルマの実燃費がカタログの7割でも「そんなもの」として受け入れてしまう。

 プリウスの燃費は、既に報じられているようにカタログの5~6割。高いお金を出して買ったクルマの実燃費がハンバーガーと同じようでは、困るのではないだろうか。

 

 プリウスの燃料がカタログとかけ離れてしまう原因の一つに測り方の問題がある。

 一般に燃費を計る方法は、使った分の燃料をマンタンまで入れて入った量を基準にする。だからバッテリも使った電気を最後に「燃料を燃やして」もとの電圧まで充電ししなければならない。このことを正確に考慮しないと、実燃費とかけ離れた数字が出てしまう。

 使った分の電気を充電しなくてよいなら、みかけの燃費はいくらでもよくなる。これを「バッテリの持ち出し」分という。JC08という燃費計測では「バッテリの持ち出し」分について計算補正が入っている。それでも実際とかけ離れてしまうのは、補正の内容が正しくないのだろう。

 

 ハイブリッドの仕組みは複雑だ。

 ガソリンを燃やして、発電して、直流に変換して、充電して、必要になったら再び放電して、交流に変換して、モータを回して、動力にする・・なんてことやっている。ガソリンを燃やして、それで直接走った場合とどっちがいいか、もう一度よく考えてみる必要がありそうだ。

 プリウスはバッテリをはずした方が、燃費が良くなる」なんて噂もある。場合によってはありうる話だ。

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