アルトエコ、ミライース、スペーシア、DAYZ・・いろいろ試乗しみて、軽自動車の装備、内装はとても良くなったと感じた。しかし肝心の乗り味は、やっぱり「軽」だった。
軽のレベルとは何か
「皮巻き」ステアリングの操舵感覚はオモチャ。アクセル、ブレーキなど操作系のタッチはフニャフニャ。走ればガーガーうるさいエンジンとロードノイズが耳に付き、クルマの揺れが大きく落ち着きがない。
ダイハツやスズキが作るクルマは、そんな感じだ。彼らは「軽とはこんなの」として長年このレベルでクルマを作ってきた。しかし日産が同じことをするとは何事か。
DAYZはアラウンドモニターとタッチパネルを取ったら何も残らないクルマである[1]。
ホンダの軽
Nシリーズは当初デザインが気になり眼中に無かったが、ダメモトで乗ってみて驚いた。これは素晴らしい。
上級乗用車をそのまま縮小したような質感と乗り味で、これまで高級セダンに乗って生きた人が乗り換えても違和感を感じないだろう。少なくとも「軽だからこんなもんでいいや」といった作り手の妥協は感じられない。
燃費一辺倒の現代において、あえて燃費には目をつむりドライバビリティを優先したセッティングも好感が持てる。このあたり、さすがはホンダ。
たとえ実質リッター16キロしか走らなくても、中型乗用車に乗ってきた人からすれば「十分良い」燃費に見える。残念なのはデザイン。N-ONEなどいかにも古臭くて、私的にはここだけが引っかかる。
一匹狼のホンダ
ホンダから受ける印象は「一匹狼」。昔はFF&NAしか作らなかったのでいつも候補の外だったが、今後は注目できそうだ。N-ONEにしろ、N BOXにしろ、ミライースを横目で見てリッター30を目指したらDAYZのようなダメグルマになっただろう。
クルマにとって走る、曲がる、止まるが基本で、燃費はこれらを満たした上でしか成り立たないことをちゃんと押さえている。これからも個性あるクルマを作り続けて欲しい。
<参考購入先>
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<関連記事>
1.試乗レポート~日産 DAYZ ハイウェイスターG (2013/6/23)