通常、水槽の水換が必要になるのは、
(1)水が色付いてきて水草の育ちに影響が出た時
(2)硝酸塩濃度が高くなりすぎたとき
の2つだけ。水草水槽でなければ(1)は無視できる。定期的に換水を勧めるアドバイスは間違っている。
換水は魚やバクテリアにストレスを与える
換水すれば生体にストレスを与えるので、できるだけ換水をやらない管理が望ましい。水道水に含まれる塩素も、完全無害化できないことがある[1]。
水が色付く場合、その原因を調べて改善を図る。流木など水中で溶けて色の出るアクセサリを入れている場合は、色の出ないアクセサリに替えることを検討してほしい。
硝酸塩濃度を簡単にチェックする方法
換水の目的の一つに硝酸塩濃度を下げることがある。硝酸塩濃度が上昇する原因は餌のやりすぎ。硝酸塩を下げるために換水をやっている場合は、餌の量を見直すことが先決だ。
硝酸塩濃度はNO3試薬で測定できるが、値段が結構高い。試薬を使わなくても、コケの発生状況である程度確認できる。ガラス面をきれいにしておき、1週間後に付着するコケの様子を観察する。1週間たってもほとんどコケが見えない場合は、硝酸塩が少ないレベルに押さえられている証拠だ。
換水の必要性を総合的に判断する方法
ECメーターを使うと硝酸塩だけでなく水の富栄養化に関係する成分をまとめて把握できる。
写真はECメーター(aquapro AP-2)。もともと水耕栽培するときの肥料濃度を測定するものだが、水質管理にも使える。
水耕栽培では2.4ms/cm(2400μs/m)が基準。植物プランクトンがよく育つハイポネックス0.1%水溶液で760μs/cm。このくらいの濃度になったら換水が必要。ちなみに水道水は250μs/cm程度。古い水ではこれより低い場合があるので、参考程度にとどめておきたい。
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<改訂履歴>
2017/7/11 ECメーターを使った水質管理の方法を追加しました。