スポーツカーは MT AT どっちで乗るのがいいのか

スポーツモデルにはMTのほかATが用意されていることが多い。乗り比べると別のクルマと思えるくらい走りが違う。MTとATどっちがいいのか。両者の違いと、選び方のポイントをご紹介する。

 

MT とATの違い

ダイレクト感

 MTには操作に対する応答が早い。アクセル操作が即エンジンに伝わる「ダイレクト感」がある。ギアを選んでクラッチをつなげば「動力を伝達した」実感がある。

 これに対し、ATはクラッチを繋いだ時のショックがほとんどない。アクセル操作に対するレスポンスが悪く、操作が結果に反映されるまでにタイムラグを感じる。

 打てば響くMTに対し、ワンテンポ遅れるのがAT。

 シフトチェンジに要する時間は、ATの方が早い。タイムを競うなら、シフトチェンジをATに任せた方がいい結果が期待できるだろう。しかしATにはスポーツカーにとって重要な「車を操る」実感が少ない。

 

クルマを操る実感の違い

 MTはギアの選択が自分の意のままになる。ATはコンピュータがギアを選ぶ。

 ATはドライバーの意志通りに走れないことがある。例えば、一定速度で走行している状態から加速したい場合、MTはすぐにそれができる。しかしATの場合は、

(1)アクセルを踏み込むと、とりあえず現在のギアでじんわり加速
(2)踏み続けていると、ようやくシフトダウンする(コンピューターが加速したいんだな、と判断する)
(3)回転数を制御した後、クラッチ接続して動力伝達する

という段階を経て、やっと加速に入る。ATは速度に関係なくつねにハイギアを維持しようとするから、低速でアクセルを踏んだ場合は、ほとんど加速しない[1]

 

 

ATのマニュアルモードは使えるのか

 スポーツモデルのATには、ギアを意図的に選択できる「マニュアルモード」が付いていることが多い。これは普通のATに「アップダウン」機能を追加しただけ。応答は普通のATと変わらない場合がほとんど。

 ATはあくまでDレンジをメインに使って走るようプログラムされているため、アップダウンさせるとギクシャクしたり、回転数の上昇に戸惑う結果になる。最初ちょっといじっても、結局Dレンジに入れっぱなしになるだろう。

 ATのマニュアルモードは所詮オマケ。MTのようなダイレクト感は期待できないし、ギアを自由に選択できる面白さもないモデルがほとんどである。

 

結論

 スポーツカーでMTとATが選択できる場合、次のように選ぶといい。

 

走りのダイレクト感、スポーツカー本来の楽しさを求めるなら、MT。

スポーティーカー、スペシャリティーカーとして乗るなら、AT。

 

但し、MTを選んでメリットがあるのはスポーツカーだけ。スポーティーカーやスペシャリティーカーにMTを組み合わせるのは間違い。走らないクルマにMTを組み合わせてもシフト操作が苦痛なだけ[2]

 MTとATを選択するときは、まずお目当てのクルマがスポーツカーなのか、スポーティーカーなのか、スペシャリティーカーなのか、見極めることが大切だ[3]

 

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