アルミ製のパーツは「軽い」ということで人気がある。しかしアルミは鉄に対しヤング率(≒剛性)1/3、熱膨張率2倍。この物性の違いが様々なトラブルを生む。
アルミパーツのメリットはなし
アルミ製のアフターパーツをクルマに付るメリットは何か。例えば、ボンネットやサスペンションの一部、ホイールナットをアルミにしても、全体の重量はほとんど変わらない。つまり、運動性能や燃費に対する効果は、限りなくゼロである。
写真はロードスターに付けたマツダスピードのアルミ製タワーバー。鉄の剛性の1/3しかないアルミ製で、しかもブリッジのように曲がっているため剛性アップの効果は皆無。
このようなアルミパーツはドレスアップを目的としたアクセサリと考えたい。
ホイールナットだけはやめた方が良い
ナットはホール全体の質量に対し1%に満たない。しかも回転軸に近いところにあるから慣性の低減効果もほぼなし。一般的な乗用車に付いている鉄のナットをアルミに変えても、走りに対する効果は限りなくゼロ。
ホイールナットは締め付けトルクの管理ができて初めて安全に利用できるパーツ。カーショップでポン付けして終わりというわけにはいかないモノ。アルミでは締め付けトルクが弱くせざるをえない。つまりアルミに変えることで締め付けの強度が落ちることになる。
ナットをアルミに替えて走行中に外れる危険がある。このような安全(ヘタをすると命に)かかわる部品は、たとえドレスアップの目的でもやめておくのが無難だ。
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<改訂履歴>
2017/5/22 アルミ製タワーバーの紹介を追加しました。