ブリヂストンのコンパクトカー用タイヤの候補には、レグノ、エコピア、ニューノがある。ところが、タイヤ館ではセイバーリング(SEIBERLING)を扱っている。これはいったい何か?今回は、このタイヤについて詳しくご報告する。
交換前のタイヤ
レグノREGNO GR-XI 175/65R15。これを履いたのは2017年[4]、そろそろ8年になる。溝はまだ残っているが、ひび割れが目立つようになった。購入価格は8万円くらいだったか。この種の耐久消費は、年間1万円で考えると良い[3]。8万円出して8年履けば、十分である。
セイバーリングとは
セイバーリングはアメリカの会社名。買収がきっかけで店頭に並ぶようになった商品[1]。特徴はとにかく安いこと。今までブリヂストンのエントリークラスはエコピアだったが、そのさらに下に位置する。
製造はブリヂストンなので品質同等、コンフォート系でロードノイズが少ないという[2]。実売価格はレグノの半分以下。レグノが如何に性能が高いとはいえ、値段半分の魅力には勝てない。
レグノとの比較
レグノは静粛性に定評のあるタイヤだが、タイヤのノイズは主にロードノイズであり、それがゴムの硬さで決まることを以前述べた[4]。そこで、ゴム硬度計(タイプA型)を使ってゴムの硬さを調べてみた。
結果は次の通り。
タイヤ | 硬度(タイプA) | 備考 |
レグノGR-XI | 66 | 8年前の使い古し |
レグノGR-XII | 60 | 新品 |
エコピア | 65 | 新品 |
ニューノ | 65 | 新品 |
セイバーリング | 60 | 新品 |
使い古しのレグノは新品に比べ硬度が高い。これはおそらく、劣化したせい。
セイバーリングの硬度は、なんと新品のレグノと同等。ロードノイズが少ないという売り文句は間違いなさそう。とはいえ、一般グレードとの違いは1割もないので、実際の効果は微妙だろう。ちなみにスタッドレスの新品は40前後。究極の静音タイヤはスタッドレスに変わりはない。
実際履いてみた感覚は後ほど。
「タイヤを変えました、こんなに変わりました!」というレビューのほとんどは主観的なもの。お金を出して買い替えたことによる「錯覚」がほとんどであり、まったく参考にならない。
セイバーリングの結論
一般の市街地走行で私達が感じるタイヤの違いは、ほとんど無いといっていい。レグノが静かといっても、他のタイヤと大して変わらないのが現実。結局、
タイヤとオイルは、最も安い商品を選ぶのが正解
といえる。一定の品質をキープしつつ安価なセイバーリングは、私達にとって、最も良い商品の一つに違いない。
<参考文献>
1.セイバーリング(タイヤ館)
2.セイバーリング(ミスター タイヤマン)
3.生活家電の値段は、いくらくらいが妥当か
4.静かなタイヤの選び方~レグノを超える究極の静音タイヤはこれだ!