試乗日:1999/9/19
ボディ・内装
ヴィッツのスタイルは若い女性にも似合うかわいらしいもの。プラッツのスタイルは一見保守的だがじっくりみると実に良くできている。年輩層を狙ったクルマのように解釈されることがあるが、このデザインは若い女性から年輩層まで幅広く受け入れられると思う。
どちらも特別目立つようなスタイルではないが、空力や風切り音の低減など上級車の成果が反映されている。
内装はプリウスコンセプトをより洗練したような感じ。明るめのグレーを使ったツートンカラーで大きな円を描く未来的なデザイン。
スピードメータは最近のトヨタ車に多く見られるセンター配置、映像はホログラムで画像はやや遠方に定位する。これはメータを見て視線を戻したときの目の負担が軽減されることから、安全に寄与し高齢者にも優しい機能だ。ただ、助手席側から現在のスピードが見えないという欠点がある。
ホイールベースをめいっぱい取ったプラッツの後部座席は十分に広く、ヴィッツでもスペース的に狭苦しいような感じはない。この広さは外観からは想像しがたい。
走り
プラッツの走行ノイズは小さく、エンジンも結構静かだ。信号ストップ時のアイドリング音や振動は非常に小さい。空調の音も静かでほとんど気にならない。
段差の突き上げもうまく吸収されておりなかなか乗り心地がよい。
シートはファブリックで座った感じが良くしかも滑りにくい。このクラスでこれだけのシートがあれば立派だと思う。
今回の試乗では1500CCに乗ったが意外にパワフルで走りに余裕がある。ちょっと不思議に思って重量を調べると非常に軽い。パワーウエイトレシオは驚くことに8.5、これは2500cc 167Psのレガシィランカスターを上回る数値。
見かけ上のトルクウエイトレシオもランカスターとほぼ同等になっている。ヴィッツの走りは燃費を重視しすぎたためか排気量が小さく馬力も小さいため加速感がない。走行音はプラッツよりうるさく、馬力が無い分エンジン回転数が高めになり室内はノイジー。走りのフィーリングは軽自動車に近い。
総合
デザイン、装備、安全、燃費、経済性などよく考えられバランスされたものであり、安易な要素はほとんど見られない。
1500ccのプラッツは走りに余裕がありこのクラスとしてはかなり上質だ。スポーツパッケージもいいと思う。
<参考購入先>
プラッツのアフターパーツ
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