マイホームの土地探しは不動産情報を見ることから始まるが、これが見ずらい代物だ。どのあたりか、周囲の状況などがイメージがつかない。このような情報を手早く評価して、望みの土地を見つやすくすけるためのノウハウをご紹介する。
土地探しマップを作る
2022/4追記:下記の1,2は古いです。googleマップをPDFで印刷し、コンビニでA3白黒印刷してください。詳細は関連記事2を参照。
1.自分が住みたいと思っている地域の都市地図(昭文社)を購入する。
これは広げるとA2サイズになる大きな地図。近年ネットで簡単に地図を参照できるが、縮尺を変えると情報量が落ちてしまう。広い画面を一望する目的では、現在でもペーパーが一番役に立つ。
2.コンビニに行き、コピーを取る。
1/30000の縮尺の方を部分的に折りたたみながらコピー機に広げ、住みたい地域の「駅」を中心に置いてA3で白黒コピーを取る。クルマ通勤の人は、勤務地を中心に置いたものもコピーする。取り直しせずに済むよう、少しずつずらして何枚かコピーする。
3.コピーした地図に載っているすべての駅を対象に、駅の中心から半径1km、2kmの円を描く。
半径1kmは徒歩10~15分程度の距離、半径2kmは自転車で通勤しやすい距離に相当する。クルマ通勤の人は、勤務地を中心に半径7kmの円を描く。コンパスは製図用の大型のものが必要。
4.自分が必要、便利と思われる施設や道路にに蛍光ペンで印を付ける。
小さいお子さんがいる人は、小学校にマークを付けて半径1.5kmの円を描く。
5.円の中に入る物件を探す。気になる物件を見つけたら、鉛筆で★印を付ける。
これで、不動産情報を見てもイメージできなかった周囲の関係が一目でわかる。
下はそうして作った地図の例。円の中に入る物件だけ見ていく。不動産情報を一つ一つ見ていくより、圧倒的に効率が良い。
情報整理の仕方
不動産屋からもらった情報は、次のように整理していく。
A,B,Cのランクを右上に記入してそのときに思った理由を簡単に記入しておく。ランク付けの基準は、Aは最有力候補、Bはちょっと気になる。Cは却下。
実際に土地を見に行ったら、必ず写真を撮ってくる。写真を数枚まとめてA4で印刷し、そこに現地の状況を書き加えて不動産情報と一緒にホチキスで留めておく。写真があると、そこがどんな様子だったかすぐに思い出せる。
土地向きの考え方
土地の価格は「東南の角地」が最も高額で、次に「南向き」の順。これは多数の人がそういう立地を好むことが関係している。日当たりを優先して考えればその通りだが、これには意外なデメリットがある。
南向きのデメリット
(1)プライバシーが確保しにくい
通常、リビングや物干しは南向きに作るが、道路から丸見え。ウッドデッキや庭を作っても丸見え。せっかくの南向きなのに、カーテンをしたままの生活になる。
(2)家の中が暑い、建物の劣化が早い
日があたる面に広い窓を設けてしまうため、室内の温度が上がりやすくなる。日あたりがよいので外壁やコーキングが早く劣化する。
(3)クルマが灼熱地獄
南の駐車スペースは日射時間が長いため、クルマが熱せられやすく、塗装などが痛みやすい。
(4)北側斜線制限の制約を受ける
地域によっては、北側斜線制限を受ける。できるだけ北側に建物を寄せたくてもできない。これは土地が狭くなったのと同じ。
プライバシーに関しては、エクステリアで目隠しを作り、洗濯物は物干しやバルコニーを作らず、全自動洗濯乾燥機を使うか、脱衣場を広くとって室内干しで対処したい。クルマで熱い思いをしたくなければ、カーポートが必要。
プライバシーの問題を根本的に改善するには、土地にある程度の広さが必要。60坪に満たない南向きは、狭く、夏暑いだけになりやすい。
家を建てる人は「日当たり」を重視するが、今はクーラーがないと命にかかわるようになってきた。家を長持ちさせ、光熱費を減らしたいと思ったら、日当たりのこだわりも「ほどほどに」することが必要だ。
北向きのメリット
南向きのデメリットのほとんどが反対になる。
(1)プライバシーを確保しやすい、涼しい家を作りやすい
庭一面にウッドデッキを作ったり、庭に緑を作って外の景色を見ながら生活する事が可能になる[1]。夏は冷房が効きやすく、クルマが常に建物の日陰に置かれるため、熱くなることがない。
(2)モダン、スタイリッシュな建物を作りやすい
南側は大きな開口を作る事が多くデザインの余地が少ない。雑誌やカタログ等で見る細い窓を使ったモダンなデザインは、北側だからこそできるもの。
図1は北向きの我が家の例。60坪あれば北側に4台分の駐車スペースと、南側にプライバシーを確保した空間を実現できる。
図1 北向きの土地で理想的なレイアウトの例
北向きで多くの人が気にするのが、日当たり。つまり「暗い家になるのでは?」という心配だ。リビングの採光は吹き抜け十分になる。吹き抜けが無くても、庭に白い砂利を敷き詰め、境界に白いフェンスを高く設置することで、まぶしいくらい明るくできるので、それほど心配はない。むしろ、地獄の夏が涼しく過ごせるメリットの方に目を向けるべきだ。
北向きのデメリット
南側の隣家は建物を寄せて建てるので、キッチン・トイレの排気や、室外機などの騒音が敷地に入る。悪くすると、こちらのリビングの正面に台所やトイレの換気扇が設置されてしまう。気になっても法律上の「受忍限度」という盾から文句を言えない。先に家を建てるときは、いざというとき高い壁を設置できるよう、計画を工夫しておきたい。
北向きで、南が畑や野原、雑木林。そんな立地が理想といえる。
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