写真はTOTO TKC31R。11年前に23,200円で購入した商品。最近水漏れするようになったので修理してみた。
症状
水漏れは根元の隙間の部分。水栓を開けると、ここからポタポタ水滴が垂れてくる。
ネットを検索してもこのタイプの分解手順がなかなか見つからない。めんどくさそうなのでTOTOの修理窓口に登録して値段を聞いてみた。すると、部品(パッキン、バルブ交換)+出張費+工賃で16,000円、新しい水栓が買えてしまう金額。そこで自分でトライすることに。
分解修理
分解している様子。ハンドルを外してモーターレンチで回すだけだが、回り止めが必要。ここはカギ型の専用工具がないと難しい。ベルトレンチでもよい。
上のキャップが取れたらあとは順番に抜くだけで全部バラせる。写真はスパウトを抜いている様子。サビ付いていると固い。
錆びの様子からすると、以前より少しずつ漏れていた様子。真ん中のくびれたところに水が通る仕組みで、その上下にパッキンの溝がある。その上側にも下側にも水が漏れた形跡がある。
このままパッキンを交換してもダメなので、ルーターで錆びを削り落とす。
スパウトの方も入念に。特にパッキンのあたり面を綺麗に仕上げる。
取り寄せた交換用パッキン。ベタベタにグリスが塗ってある。ちなみにこのグリスはゴムに使えるもの(ポリαオレフィンなど)でないといけない。鉱油やシリコングリスはゴムに浸み込んで膨潤劣化する。
水栓の部品は番号をコメット[1]で検索して通販で取り寄せる。大抵のものは通販で買える。売ってないものはメーカーの部品サイト[2]から取り寄せ可能。
元通り組み立てて完成。上のキャップは嵌め込んであるだけ、裏側に外すための小さな穴がある。
原因について
ところで、水漏れの原因はどうも設計不良っぽい。パッキンの水密が怪しい。パッキンを取り寄せてみたら形が変わっている。オリジナルは水圧で広がるコの字型、取り寄せたらものはX型になっていた。同時期に作られた類似の水栓は同じ問題が起きている可能性がある。
それと当初の見積もりが高額だったが、分解してみて唖然、これはパッキン交換で済む話ではなかった。自分がやった作業を考えると、見積金額は決して高くはない。スパウトの腐食も激しかった。この部品が2万円くらいする。修理屋さんを呼んでいたら、買い替えを勧められた可能性がある。
中華製激安水栓について
この水栓を買う前、この場所には中華製の商品がついていた。半年くらいで動きが悪くなり、出てくる水に錆びが混じるようになった。使われている材質に問題があるようだ。水栓の品質は見た目ではわからない。水栓はTOTOやKVKなどの国産品が無難である。
<参考購入先>
モーターレンチ
カギ型の専用工具
ベルトレンチ
ポリαオレフィングリス
Rational003s こちらもゴムに使用できます
<関連記事>
<参考文献>
1.コメット
2.TOTOパーツセンター