ホームシアター5~薄型AVアンプは売れないのか

 ホームオーディオが廃れてしまった今、メーカはAV&シアターに主軸をシフトしている。消費者にホームシアターを作らせればアンプのほかにもスピーカが一度にたくさん売れるからだ。ところが5.1ch用のスピーカセットはコストを削った手抜き商品ばかりでロクなものがない。3万円程度のAVアンプにこのような手抜きSPを組み合わせてみても満足いくシステムができるはずがない。

 最近のテレビ内臓スピーカの音は悪い。ホームシアターをはじめるきっかけの多くはここにあるのかもしれない。「AVアンプとスピーカーを追加しよう」と思い立った人は、「どうせならホームシアターまで発展させよう」と考えるかもしれない。

 

 AVアンプに目を向けるとバカでかいものばかりでサイズが昔から変わっていない。チャンネルが多い事情もあろうが、100W/chを超える出力はどんな負荷を想定しているのだろう。自社のSPがよほど能率が悪いのだろうか。いずれにせよ無駄に多い出力を見直して小型化する必要がある。

 このようなコンセプトの商品にヤマハRX-Sシリーズがある。小型のうえ作りも手抜きがなく私などが見ても満足行く仕上りになっている。バカでかい筐体の大出力AVアンプが一番売れているのは事実に違いないが、本当のニーズは小型高品質にあるのではないか。掃除機のように、国内メーカがダメなものしか作らなくて仕方なく買われている例もある(掃除機は結局外国メーカに市場を喰われてしまった)。メーカもRX-Sシリーズのような小型の商品を少数投入して市場の反応を伺っているようなので、それを応援したい。

 

 AVアンプは外観に問題がある商品がみられる。ホームシアターでは画面以外はできるだけ目立たない(見えない)ようにするべきであり、アンプなどの機器類は目立たないことが求められる。従いコンポーネントは小さくコンパクトにするとともに、鑑賞中はすべての明かりを消灯できる仕組みが必要だ。パネルの色は「黒」以外ありえない。シルバーやシャンパンゴールドの筐体に消灯できないイルミをもつAVアンプは、どういう使い方を想定したものか理解し難い商品だ。

 多チャンネルのAVアンプでは省電力も課題のひとつだ。デジタルアンプは多チャンネル&省電力を達成するベストな手段に違いない。かつてデジタルアンプ使って大幅な小型化を実現したAVアンプもあったが、姿を消してしまった。売れなかったは方式や音質のせいではなく、商品コンセプトに問題があったように思う。

 

DSC00175 写真はヤマハRX-S600の裏面。新しいコンポを買ったらコンタクトオイル(Rational003)を塗って防塵キャップをしておく。HDMIやUSBは養生用テープでOK。磨耗や錆による接触不良を減らし、接点のコンディションをその機器が寿命を全うするまで良好に保つことが出来る。

 

 RX-S600の設定自由度は高い。パイオニアと違い自動調整の結果が気に入らない場合はスピーカごとにグライコで微調整できる。ほとんどの環境でマッチングできるだろう。

 

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