民間ドローンを使った要人殺害(テロ)は成功するか

 202X年。海に面した見晴らしの良いホテルがG7サミットの会場に選ばれた。その開催日に、海中から密かに忍び寄る物体があった。

 それは、はるか沖合で放たれた潜水空母5隻。GPSとセンサーを頼りに全自動で航行していた。

 所定位置に到達すると、自動的に浮上してドローンが放たれる。1隻あたり10機のドローンを搭載し、合計50機のドローンが空に舞い上がった。

  ドローンは内蔵された正確な地図とGPSを頼りに、目標に向かう。攻撃のチャンスは、クルマから降りて会場に入るまでの間。

 会場に接近すると搭載されたカメラで人物の認識を開始する。そして、その姿形からターゲットを識別する。これはディープラーニングで事前学習したAIが利用され、きわめて正確だった。

 ドローンがターゲットを特定すると自動的に攻撃する。その攻撃方法は接近して自爆する「自爆攻撃」だった。

 この一連の作戦に人は一切介在しない。潜水艦、ドローン共に自立動作。飛行から攻撃までのすべてが全自動だった。

 潜水空母は発艦を終えると再び海中に没し、沖に向けて航行し最後に自爆した。

 

多数のドローンを使って飽和攻撃を仕掛ける

 

この計画は成功するかに見えた。しかし実際は失敗に終わった。G7の主催者は、このような攻撃を想定し対策を打っていた。

 サミットの会場には、ある迎撃システムが設置されていた。

 

 それは、レーダーでドローンの位置と動きを計測し、その未来位置に向けて多数の弾丸を発射する射撃装置と、優先順位を決定して各射撃装置へ目標指示を行う自動管制装置で構成されていた。

 射撃に使われる弾丸は「水の塊」。つまりこの迎撃システムは、最新のレーダー管制射撃装置でコントロールされる水鉄砲だった。

 高速で打ち出される5センチ球の水の塊は、100メートル先のドローンを撃墜するのに十分な威力だった。

 打ち出された弾は速度を失うとバラバラになって降り注ぐ。これは雨とかわらない。射撃による二次被害や玉切れを気にせず、いくらでも発射できた。

 この迎撃システムにより、同時接近する50機のドローンは次々に撃ち落され、ついに1機も寄せ付けなかった・・・

 


おしまい。ドローンを使ったテロの事例と、その対抗策を自分なりに考えてみたお話でした。

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ドローン