LEDでは水草がうまく育たない・・そんな事情からまだ蛍光灯が使われるケースが多いようだ。しかし消費電力が気になるところ。そこで、普通の蛍光灯照明をインバータに改造する方法をご紹介する。
インバータ基盤を電球型蛍光灯から抜き取る。切れたものがあれば無駄がない。電球が切れていても中のプリント板はそのまま使えることが多い。
交換先の蛍光灯のW数を合わせる必要がある。写真の電球型蛍光灯は壊れたもので、三菱製18W形。
電球を分解したところ。インバータ基盤は、このような形で中に入っている。写真の基板はガラエポでコストがかかっている。
配線は基盤から蛍光灯や口金に伸びている線を観察して、そのまま移植するだけ。
写真は20W形(18W)1灯の照明を分解して18W形のインバータ基盤を移植した様子。
アクア用の照明は湿気をかぶりやすいので基盤に防湿処理が必要。ここはエシャ クラフトオイルなどの自然塗料が使える[1]。水滴が付く場合はネオシールB-3などの不乾性パテでくるんでしまうとよい。
基板が蛍光灯の金属部分とショートしないよう、きちんと絶縁することも重要。
(防水処理無しで使うと漏電、火災などの危険があります)
改造が終わって点灯してみたところ。上がインバータ改造品、下が未改造品。インバータ改造品はスイッチを入れると即座に点灯して気持ちがいい。
インバータ化すると点灯周波数があがって明るくなるとか、ちらつきが少ないとかいわれるが、そのようなメリットは特に感じられない。点灯後の見た目は改造前と見分けがつかない。
試しに電流を計ってみたら、インバータ改造品は157mA、未改造品が304mAだった。未改造品の消費電力は安定器の力率を考慮すると25Wくらい[3]。インバータ式の力率がわからないが、力率1としても16W。力率1なんてことはないから、消費電力はもっと低い。同じ明るさで消費電力半分くらいかもしれない。
それと、インバーター式に替えることで蛍光管の寿命が大幅に延びることも見逃せない[2]。「切れなくなる」と言っても過言ではない。ランニングコストを削減するうえで、これは大きなメリットになる。
注意:ご自身でこの改造を行う場合は、すべて自己責任で行ってください。
蛍光管を取り付けない状態で電源を入れると、回路の焼損、火災の危険があります。
<参考購入先>
LED照明 LEDが普及した現在、蛍光灯をインバーター式に改造する必要はほとんどなくなりました
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<参考文献>
3.豆知識-力率 株式会社ナニワ