AVアンプを選ぶ際、注意すべきポイントがかあるが、それをほとんどの人が知らない。見た目と機能で選ぶと失敗することがある。
アンプの出力は小さいほど音が良い
AVアンプは昔からデカい商品が多い。特に問題なのがフロントパネルの高さ。それに、100W/chを超える出力はどんな負荷を想定しているのか不明。半導体アンプは出力が大きいほど音が悪くなる傾向がある[1]。
音を優先すると、小出力アンプに高能率スピーカーを組み合わせるのがベストであり、大出力アンプに低能率スピーカーの組み合わせは避けたい。
それと、置きやすさの面でスリムタイプのアンプが良い。このようなコンセプトの商品にヤマハRX-Sシリーズがある。作りも手抜きがなく私などが見ても満足行く仕上りになっている。メーカもRX-Sシリーズのような小型の商品を少数投入して市場の反応を伺っているようなので、それを応援したい。
「目立たない」ものを選ぶ
ホームシアターでは鑑賞中に画面以外のものが見える必要はない。目立つとかえって鑑賞の邪魔になるので、スピーカーやアンプなどの機器類には、目立たないことが求められる。
そのため表示部の明るさの調整機能は必須で、完全消灯できるものがベスト。パネルの色は「黒」以外ありえない。
シルバーやシャンパンゴールドの筐体や、表示部が目立つ商品は避けたい。
HDMI CEC(連動機能)について
最近は周辺機器をHDMIのケーブルをつなぐだけで連動するようになった。テレビとAVアンプをHDMIケーブルで繋いでこの機能を有効に設定しておくと、テレビをつければAVアンプもつく。
大変便利な機能だが、ここがいまだ、確実とは言えない部分。同じメーカー間は問題ないが、異なるメーカー間では繋いでみるまでわからない。
電源投入時の「カチ」音について
ほとんどのアンプはポップアップノイズ防止のためミュート機能が付いている。これは電源を投入したときに聞こえるが、機種によってその音が目立つく。電源を入れるたびに大きな音が響くと気になることがある。現物などで確認しておいた方がよい。
消費電力について
多チャンネルのAVアンプでは省電力が課題になる。デジタルアンプ(Class Dアンプ)はこれが最も少なく、普段のテレビ視聴で常に電源が入っても消費電力がほとんど気にならない※。電源を入れてから音が出るまでの時間も短い。
AVアンプはデジタルアンプを第一に考えたい。
※:パイオニア VSX-S500は無音時23.8W。ボリウムをあげていってもほとんど変わらない。これに対し半導体アンプではボリウムに比例して消費電力がアップする。
結論~スリムなデジタルアンプがベスト
2021年の候補は次の通り。
候補1:ONKYOのTX-L50
デジタルアンプ(Class Dアンプ)の候補。中身はパイオニアのVSXシリーズと同じ。筐体が黒のONKYO製がお勧め。ほとんどのメニューを画面上で操作できる。スピーカー端子がバネ式。作りがややチープ。パッシブウーファーを駆動できる点がユニーク。単品は中古しかなく高価。BASE-V60を買うと付いてくる。新品でまだ買える。
実例
ヤマハRX-S600
サイズは43.5×11.1cm。定格出力は60W/ch(6Ω)。リモコンは複雑怪奇でわかりにくい。
電源ONしてから音が出るまで6秒。その間カチカチいろんな音が出て若干目立つ。
RX-S600の裏面。沢山のコネクタや端子類が無理なく配置されている。高さ11cmは合理的なAVアンプの一つの解といえる。
端子はすべて、コンタクトオイル(Rational003)を塗り、防塵キャップと養生用テープで処置。これで新品のコンディションを製品寿命まで維持できる。
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