つゆのもとにみりんを追加すると、お店で出されるようなそばつゆが出来る。そこで邪魔になるのが、みりんに含まれる酒。これを飛ばす方法をご紹介する。
方法(レシピ)
最初にみりんの量を測る。広い鍋かフライパンに等量の水を入れて、弱火で20分以上沸騰をキープする。蓋はしない。
臭いや味をチェックし、不十分なら追加加熱、問題なければ常温まで冷ましてペットボトルなどに入れ、冷蔵庫に保管する。完全に抜こうとすると時間がかかる。
完了したら量を測り、元のみりんの量になるまで水で薄める(濃いままだと結晶化する)。
実験
どのくらい沸騰させればよいのか、実験してみた。鍋にみりんを200cc入れて加熱し、沸騰させたら弱火にして時間を測る。
酒が抜けていないことは、鼻を近づければわかる。実験では、10分で大方抜けた。意外に時間がかかる。
完成した酒無しみりん。200ccあったのに、50ccも減っている。常温までさまして、ペットボトルなどに入れて「常温で保管」する。味は、ハチミツのよう。
実験の結果、次のことがわかった
(1)火を強くすると水分が蒸発してしまう→沸騰後はごく弱火でOK
アルコールの沸点は78.3℃なので、これ以上の温度をキープすればよい。
(2)アルコールが飛ぶまで、10分以上かかる
十分抜くには3倍時間がかかるとされ、完全に抜くのは難しい[1]。鍋は広いほど、蒸発面積が増えて効率よい[1]。
以上の結果を踏まえて先頭のレシピを考えた。
注意
電子レンジでみりんだけ加熱すると、アルコールに引火して爆発する。一度これをやってびっくりした。水で薄めればレンジ加熱できるが、時間がかかる。
冷蔵庫で保管すると写真のように結晶化する。糖分が高いので腐ることはない。必ず常温で保管すること。
そばつゆのレシピ
とりあえず、次を基本としたい。
つゆのもと(2倍濃縮):水:酒無しみりん=1:1:0.15(容積比)
つゆのもと(3倍濃縮):水:酒無しみりん=1:1.5:0.2(容積比)
みりんの代わりにハチミツを使う
酒抜きしたみりんの味が「ハチミツ」に近い。なら、それを使ったらいいじゃん、というのが今回の実験。
つゆのもと(2倍濃縮):水:ハチミツを、1:1:0.05 (容積比)の割合で混合。
はたしてその味は・・
これはこれで、いけないことはないが、やっぱりちょっと違う。そばつゆは、やはりみりんがいいと思う。
そばつゆのあの風味は、やはり、みりんの甘みと、わずかに残った酒によるものが大きいのだろう。
<参考購入先>
みりん
<参考文献>
1.料理に使うアルコール、本当に全部飛ぶのか?