写真はバルミューダのトースター(K01E-KG)で焼いたトースト。このトースターは水を入れてパンを焼く特徴があるが、美味しく焼ける本当の秘密はほかにある。今回は、このトースターの秘密を解説する。
故障の多い商品
ヤフオクを見ると、ジャンクが沢山出品されている。写真のトースターもジャンクを修理したもの。バルミューダは故障しやすく修理代でビックリ!これがジャンクの出品の多い理由のようだ。
写真は故障した電源基板。AC100Vをもらって、DC5Vを出力するもの。部品交換で直る場合もあるが、プリント基板が焼けている場合は諦めたほうがよい。
壊れた部品を調べて交換して・・なんてことをやるよりアマゾンでAC-DC 5V スイッチング電源モジュールを買って入れ換えた方が早い。フロントの表示が安定しない場合はフタをバラしてエンコーダーを清掃すれば治ることが多い。
おいしく焼ける秘密
バルミューダには上から水を5cc入れ、ヒーターで加熱蒸発させる仕組みがある。写真は水を入れるところと、蒸発皿。これは他のトースターにはない仕組みだが、これで美味しく焼けるわけではない。実際にパンを焼く様子を見ると、面白いことに気付く。
焼きをスタートすると、リレーが頻繁にカチカチ動いてこまかく温度調整をしている。最初から焦げ目が付かない程度の温度でじっくり温め、最後の30秒でフルパワー加熱して一気に焼き目を付け、表面をカリっと仕上げる。これが、おいしく焼ける「秘密」と見てよい。
5ccの水はスタートするとすぐに蒸発して庫内の湿度を飽和させる。これはパンの乾燥を防ぐ仕組み。これにより、買ってしばらく経ったパンが柔らかく焼きあがる。
新しい(しっとりした)パンには効果が無く(パンから蒸発する水分だけで飽和するため)、焼き上がりも従来トースターと大差ない。
故障したらおしまいの使い捨て消耗品
修理できても汚れや錆びを落とすとなると大変な作業になる。写真は清掃のためバラバラにした様子。高額な商品だが長く使える素材・作りになっていない。
トースターに限らずコーヒーメーカー、電気ポットのような加熱機器は傷みやすく、故障したらおしまいの使い捨て消耗品である。
バルミューダは修理に出すと本体価格の半分くらいの出費になり、修理してもまた壊れることが多いらしい。自分で修理出来れば問題ないが、できなければ高い買い物になってしまう。
バルミューダになりたい
写真は山善のYTU-CDC130。外観が良く似ていて、スチームを作る蒸発皿がついている。明らかにバルミューダを意識して作られた商品。
これに限らず、バルミューダに似せた商品をパナソニックや東芝ほか多くのメーカーが作っている。どれもアバウトなオンオフ制御による一定温度加熱であり、スチームはただの「飾り」。
バルミューダが作るトースターは「2枚のパンをおいしく焼く」ことにこだわって今までにない価値を獲得した稀有な一品である。
迷走するバルミューダ
トースターで大ヒットしたバルミューダだが、調子に乗って家電やスマホに手を広げて失敗したようだ。
バルミューダのトースターは実際の効果はともかく「2枚のパンをおいしく焼く」という一点にこだわってヒットした商品。ほかの家電を出すなら同様の「こだわり」「驚きの体験」がないといけないが、それがなければ売れなくて当たり前。トースターがどうしてヒットしたのか、経営者が解っていなかったようである。
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<参考文献>






