私はWordPressのレンタルサーバーにExpressWeb(データ・ジャパン㈱)を選んだ。私はこのサービスを利用して酷い目に遭った。そこから学んだ、レンタルサーバーを選ぶときに知っておきたい重要なポイントをご紹介する。
ExpressWebのメリット
料金はロリポップと同等、WebMatrix(マイクロソフトのWeb開発環境)と連携して使える特徴があり、面倒なサイトの丸ごとバックアップやレストアが簡単にできる。
WebMatrixのローカル環境でfunctionやスタイルシートの編集・動作確認を行い、本番環境にアップロードできる。サイトの同期も簡単。
プラグインやWordPressの更新でコケてもすぐに元に戻せる。ロリポップのバックアップサービスが別料金なことを考えると、一番有り難い日常のメリットはここかもしれない。
このスタイルはサイトの早期立ち上げとデバックの効率化に大いに貢献した。
WebMatrixの編集画面。cssやfunctinファイルの編集が使いやすいデバッガを使って容易に行える。失敗してサイトが表示されなくなってもローカルなので安心。
ファイルやフォルダのコピーはエクスプローラ感覚。心行くまで調整したのち本番環境へアップロード。これに慣れるとWeb上の直接編集はとてもリスキーに感じられる。
ExpressWebのトラブル
サイトやメールサーバにアクセスできない障害が月に1回くらいの頻度であり、2014年9月にバックアップもろともデータを飛ばす事故をやらかしている。
障害を監視する能力が不十分で、障害の回復は苦情を受けてからの事後処理なことが多い。
サポートが土日にお休みなので、問題が起きても週明けの月曜日まで待たないといけない。月曜の朝、メールサーバーがダウンしていてメールチェックできないことが結構あった。
2015年12月 サービスが突然終了
12月4日に突然やめると告知が来て、期限を調べたら時間的余裕は2週間しかなかった。仕方なくサーバーを移転したが、この年末の忙しい時期に最優先の仕事になってしまった。
サービス終了したのはソロバンが合わなくなったためだろう。料金が安いので文句は言えないが、安かろう悪かろうでは、このサービスは成り立たない。
当サイトの移転先はさくらインターネット、料金は月額500円前後。安定と速度を求めるとエックスサーバーになるが、今回は料金を優先してさくらを選んだ。
一番重要なポイントは○○だった!
レンタルサーバーの比較サイトを見ると、料金、ディスク容量、MySQLの数、速度、転送量、稼働率 などの比較項目が並んでいる。ExpressWebを契約してみて、この種のサービスで一番重要なのは「安定性」だということを学んだ。
ところがこの安定性というスペックは外から見えない。それらしいスペックに「稼働率」があるが、計算条件が不明なため参考にならない数字だ。
ExpressWebは障害が多くて困ったが、障害の発生頻度そのものはどこのサーバーも同じだと思う。セキュリティや事故対策は横並びで、ここで差が出ることは考えにくい。
利用者が感じるサーバーの安定性は何によって左右されるか。これはおそらく、障害の察知と復旧のスピード(管理能力)によって決まる。障害が起きてもすぐ復旧させてしまえば利用者は気付かない。
ExpressWebは障害が多かったという印象も、対応が遅いせいで「そう見えた」ものと考えている。特にサポートが土日休みで障害が月曜の朝までほったらかしというのは、やってはいけないこと。サービスが終了したのは、このような対応に原因があったのかもしれない。
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