生地の食感を極める~お好み焼きの作り方

完成したお好み焼き

お好み焼きは生地で決まる。具もタレも飾りに過ぎない。生地の品質に関係する要因を洗い出し、試作を繰り返してうまく焼く方法を導き出したのでご紹介する。

 

 

材料(2人分)

お好み焼きの粉(市販品)100g
水 170g~180g
キャベツ 150~200g

最低の材料はこれだけ。重要なのは粉と水の比率。フライパンに置いた時、流れて広がらないギリギリまで薄める。これは粉によって違う。

 まずは、おいしい生地を作るのが目標。卵、山芋、揚げ玉、肉などの具材を入れたりアレンジするのは、生地がうまく焼けるようになってから。

 

準備

 キャベツを2mm~3mmピッチ×2cm前後の千切りとし、これを生地の充填物(フィラー)とする。大きな塊や切れ端が入らないよう注意。沢山作る場合は厚み調整可能なスライサーが効率いい。

キャベツのフィラー

 この形はみじん切りより隙間に空気が入って食感良く仕上がる。フィラーの太さは食感に関係する。幅が広いと硬い食感になり、細すぎると歯ごたえが物足りない。2mm~3mmがベストである。

 フィラーの長さは長いほど繊維が絡まってふわっとするが、箸で割いたとき繋がってきて食べにくい。2cm前後がベストである。

 

作り方

1.水、粉を良く攪拌し、キャベツを入れて、少し絡める。

 これをフライパンに乗せると、水っぽい生地が底に沈み、キャベツが露出する形になる。これによってサックリ感が出る。

 生地を先にフライパンに伸ばして、後からキャベツを乗せて焼いてもよい。この場合、キャベツの分量はさほど気にしなくてよい。この場合、キャベツがバラバラになるので卵を入れて絡める。混ぜすぎないよう絡めるのがコツ。

キャベツに卵を入れた様子

 

2.厚さ2cm前後に成形し、片面6分程度で焦げ目がつく火力(蓋無し)で焼く。厚みは上から崩す形で調整する。上から押さ付けないこと。

焼きの厚みを寸法検査している様子

厚みを寸法検査している様子

3.焦げ目が見えたタイミングでひっくり返して反対側を焼く。

 下は先に生地を焼いてキャベツを乗せた様子。上から水で溶いた粉を追加しえひっくり返す。場合によっては、このまま半分に折りたたんでしまうこともある。

クレープにキャベツを乗せたところ

 反対面の焼き時間は4分程度。鰹節や肉を乗せてから裏返した場合は、熱伝導が悪くなるので表面と同じ6分になる。

 外側サックリ、中ふわふわのお好み焼き。

完成したお好み焼き

 

このレシピのポイント

 水を多くして中火で焼くことで、表面サックリ、中とろとろになる。食感に関わる重要な要素が「キャベツの切り方」。材料の分量比も重要。適当はダメである。

 生地がうまく焼けるようになったら、具材やタレなど、お好にアレンジしてほしい。

 

<参考購入先>
お好み焼きの材料 粉はいろいろあるが、安いもので十分です