窓際の冷気を完璧に防ぐ方法

 「暖房をしているのに足元が寒い」「寝ていると冷気を感じる」この原因を説明し、効果的な対策方法をご紹介する。

 

冷気の原因

 大半は窓際のダウンドラフトによる気流や、サッシ隙間からの冷気の侵入による。この問題は、床付近に冷たい空気の「流れ」ができてしまうところにある。

 

対策グッズ

 窓際の冷気対策グッズには様々なものが市販されているが、L字型の防壁(窓際ボード)が施工が簡単で優れた効果を発揮する。

カットした窓際ボードを窓枠に設置している様子 きれいに施工するためには工夫がいる。

 L字の部分を窓側に向け、垂直面の幅を窓枠の外寸に、底板の幅を窓枠の内寸に合わせて写真のように切欠きをつくる。垂直面にカーペット用の両面テープを貼り、窓枠に貼り付ける。

 

窓際ボードを固定するため窓枠に両面テープを貼っている様子 パネルの表面には離型剤が付いていてテープ類が付かないので、脱脂剤を使って事前によく脱脂しておく。

 写真はカーペット用の両面テープを付けたところ。弱粘着(青)の面を窓枠側にして固定する。底部も数箇所固定すれば綺麗に収まる。

 

 

隙間をチェックする

 サッシに隙間があると冷気対策してもほとんど効果がない。窓際ボードを設置しても外からどんどん冷気が供給されるため、ボードの壁を乗り越えて冷気の流れが出来てしまう。

 そのため、隙間がある場合はその対策が先決。隙間の確認は、冬場に手をかざすか、汚れの観察でわかる[1]。サーモカメラも問題究明に役立つ。近年スマホに差し込むだけの安価な商品が登場している。

 

施工例

 この防壁は「動かない空気は断熱になる」原理を利用している。とはいえ、防壁内外の温度差は3~4℃でありそれほど断熱効果は高くない。

 しかしダウンフローによる床付近の冷気の「流れ」が無くなった効果は大きく、足元が冷えて寒いという不快な状況は間違いなく改善できる。

 窓際ボードの設置が完了した様子

 

窓際ボードの倒れ防止にブックエンドを使った様子

2016/1/10追記
 普段出入りする場所は足を引っかけて取れてしまうことが多いので、両面テープの代わりに金属製のブックエンドを使用。白が目立たずお勧め。

 

縦長の窓に窓際ボードを設置した例2016/12/15追記
 窓際に設置したところ。幅寸法ピッタリに切って嵌めただけですが、裏の模様が透けていい雰囲気が出たので写真に撮りました。

 ボードの垂直部は窓側に倒してあります。こうすることでボードが安定し、カーテンにも干渉せず開閉がスムース。

 

 

 

網戸を利用する方法(2020/11)

記事を分けて詳しく紹介した。詳細は関連記事2を参照。

網戸の内側にサランラップを装着した様子

網戸を断熱に利用した例

 

<参考購入先>
窓際ボード 私はトップバリュ 冷気シャットボードMを使っています
IPAイソプロピルアルコール 脱脂洗浄剤。様々な用途に万能に使えます

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