ポコポコ音は危険信号!排水管の詰まりを自分で直す方法

家を新築して10年過ぎると排水管の詰まりが問題になることがある。キッチン排水の詰まりの判定方法と、自分で出来る高圧洗浄のやり方をご紹介する。

 

水が流れないときはここを点検

 写真はシンク下のSトラップ。良く詰まる場所。流れが悪くなったら最初にここを点検する。

台所シンクの排水

 最初のアプローチは入り口から。パイプブラシを入れてSトラップの中に詰まったゴミを取り出す。洗面やお風呂場では髪の毛と洗剤のカスが詰まっていることが多い。髪の毛ごと絡めて取り出す。大抵はこれで改善する。

パイプブラシで排水口を掃除している様子

 台所のSトラップは、茶色い塊が管壁にこびりついているので、Sトラップを外して分解清掃した方が綺麗になる。S字のところに水が溜まっているので傾けないよう注意。

 我が家では年末の大掃除でこれをやってる[1]。最初の写真のような樹脂製配管は手で分解できる。金属配管の場合は、水道用のレンチが必要。メンテナンス用に1本用意しておきたい。

 

薬剤やポンプの用途

 パイプ洗浄用の薬剤が市販されている。流れが悪くなってから使っても効果が無い。薬剤は詰まりを「予防」するもの。

 真空加圧式ポンプラバーカップは完全に詰まった場合に使うもの。管路の途中に空気が入っていると、そこがバネになって力が伝わらない。詰まったところまで管路が水で満たされている必要がある。この道具は詰まりの原因を押し込んでしまうことがある。

 

「ポコポコ」音が聞こえたら要注意

 大抵はSトラップの清掃で改善するが、10年経つとその先が詰まってくる。その兆候は、排水を流したときに聞こえる「ポコポコ」音。少し時間が経ってから聞こえる特徴がある。

 ポコポコ音がするのは何故か。これを理解するには、まずパイプの中を水が動くためには、後ろから空気が入ってこないといけない(空気が入ってこないと水は動くことができない)ことを知っておく必要がある。

 シンクに水を流すと、Sトラップまでは普通に流れる。これは後ろが大気開放になっているため。

 問題はSトラップ以降。この先、水が外へ出ていくためには出口(下水)側から空気が入ってくる必要がある。なぜなら、Sトラップには普段水が溜まっていて空気が入らない為。

 排水管が詰まりかけていると、出口側から空気が入ってこない。このときSトラップから外の空気が入ろうとする。つまり「ポコポコ音」は、水のたまったSトラップを無理やり空気が通過するときに出る音である。

 このまま放っておくと、いずれポコポコ音が出なくなって完全に詰まる。

 

排水管の奥の詰まりを直す手段

 Sトラップを清掃しても改善しない場合、クラシアンやイースマイルなどの排水トラブル専門業者を呼ぶことになると思う。彼らはトーラー高圧洗浄器を使って詰まりを解消するが、結構お金がかかる。

 専門業者に払うお金で彼らが使う道具が買える。トーラーというのは、長いワイヤーをパイプに入れてぐるぐる回す清掃道具。アマゾンで2千円くらいで売っている。高圧洗浄機を既に持っている人は、パイプ高圧洗浄ノズルだけ買い足せばよい。

 写真はSANEIのワイヤー式パイプクリーナー。スプリングのようなコシがある。付属のスリーブに固定して回しながら押し進める。ワイヤーは錆びないようコーティングされている。

SANEIのワイヤー式パイプクリーナー

 写真の商品は5mあるが、何回か曲がると摩擦で回せなくなる。後ろが余ると回しにくいので、一般家庭では3mが使いやすいと思う。

 写真はブラシが付けられるタイプのため先端がストレート。あらかじめペンチで先を少し曲げておくと入りやすい。先端のスプリングが紡錘型のタイプもあり、こちらの方が曲がりをクリアしやすいとみられる。

 

 写真はアイリスのパイプクリーナーホース FPH。アマゾンで2千円。他のメーカー品に比べ安い。長さ10mある。4方向の高圧噴流で管壁にこびりついたヘドロを粉砕できる。

アイリスのパイプ用高圧洗浄ノズル

高圧洗浄ノズルを試射している様子

 

実際の作業

 最初にトーラーを使って管壁にこびりついた汚れを粉砕する。最後に高圧洗浄で洗い流して終わり。高圧洗浄のホースが奥まで通るなら、高圧洗浄だけでいける。

 清掃道具をできるだけ奥に入れるために、シンク下を可能な限り分解する。写真は床に空いた排水口に高圧洗浄のノズルを入れた様子。入口から水が噴き出ることがあるので、タオルなどを周りに置く。

シンク下の排水口を高圧洗浄している様子

 分解が自分で出来るなら、専門業者を呼ぶ必要は無い。

 清掃のゴールは汚水マス。ここまでトーラーのワイヤーが通ればOKだが、通らない場合は汚水マスの側から攻めてみる。上流から水を流しながら作業をすると汚れが落ちやすい。塊が出てくるので、できるだけキャッチして外に捨てる。

汚水マス

 

曲がりを乗り越える方法

 パイプ洗浄では「曲がり」が障害になる。高圧洗浄のホースは硬いため、曲がりを通りにくい。アイリスのホースはφ40のパイプで2回の曲がりをクリアできるというが、実際は1回の曲がりを通すのが精いっぱい。

台所下の排水管の様子

 写真は我が家のシンク下の様子。食洗器の排水(黒いパイプ)と合流したあと、90度曲がって水平に走り、90度曲がって基礎下に消えている。その先は90度曲がっていったん水平に戻り、さらに1~2回曲がって汚水マスに繋がっているとみられる。

 高圧洗浄のホースが届くのは、この基礎下に行く曲がりの手前まで。汚水マスの側からも高圧洗浄のホースを入れることで、大部分の経路を清掃できた。

 

 下はシステムキッチンの排水管入口。白い筒を挿してあるだけなので抜いて点検する。食洗器から伸びるパイプが細いが、10年目に点検したところ綺麗だった。

食洗器の排水

 

台所の排水が詰まるのを予防する

 食洗器の配管が綺麗だった。この結果から、台所の排水管が詰まる原因は「油」と「すすぎ不足」と考えられる。

 なぜすすぎ不足になるのか。台所のシンクで食器を洗うと、ほとんどの場合シンクだけすすいで終わりになってると思う。見えない配管の中まですすぐのが本当だ。これをやらないと管壁に汚れが溜まっていくのを防げない。

 予防する方法は2つ。

(1)出来るだけ油を流さないこと(洗剤で溶かして排水に流す、ではなくキッチンペーパーで拭いて別に捨てる)

(2)シンクを使ったら、排水管の中が綺麗になるのをイメージして水をしばらく流すこと

 この2つをやれば、排水管のトラブルをかなり防げるはずだ。

 

排水ストレス解消と心理効果

 溜まっていた汚れが綺麗になり、今まで流れにくかった排水が調子よく流れると気持ちがいい。自分の便秘が解消されたのと同じように、すがすがしい気分になれる。

 排水パイプの洗浄は、出てくるものが汚いだけに、綺麗にしたときの満足感が高い。これは意外に面白い仕事かもしれない。

 

<参考購入先>
パイプ高圧洗浄ノズル
パイプクリーナー ブラシ付きトーラー。SANEIの商品が無難です
真空式ポンプ 押し込まずに取り出せる強力なポンプです

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